統一球で「中国産」リスクにはまったミズノ 反発力数値が下ブレ
2013.06.16
http://www.zakzak.co.jp/sports/baseball/news/20130616/bbl1306160719004-n1.htm


 14日の12球団代表者会議で、統一球改造問題に関する第三者委員会新設を決定。7月10日のオーナー会議(宮内義彦議長=オリックスオーナー)までに調査報告されることになった。


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 今回の代表者会議では初めて、統一球の反発力係数の検査結果も12球団と報道陣に公開された。その数値は目を疑うべきものだ。


 統一球は2011年の導入以来9度にわたり、各球団の本拠地6球場で使用されていたものが抜き打ちで選ばれ、反発力をチェックされてきた。


 昨年までの“旧統一球”では、アグリーメントで定められた基準値下限の0・4134を、平均値で上回ったことは1度もなし。つまり一貫して、想定より飛ばなすぎるボールだったのだ。一昨年10月には0・405、昨年8月も0・406という低さだった。


 だが今季開幕に“新統一球”にすり替えられてからは、4、6月のいずれも0・416と基準値の間に収まっている。


 NPBの井原敦事務局次長は会見で、「(製造元のミズノは)0・4134を中軸として、上下にバッファー(許容できる誤差)を置いているわけだが、そこをポイントに狙っていくと、結果、下ブレの部分が多かった。検証する中で、この方式だと厳しいというデータが出た」と説明。今季から目標とするポイントを0・415~0・416に改めることとなった。


 ミズノの技術力は世界的にも高く評価され、同社関係者も「大リーグの公式球よりバラツキはずっと少ない」と胸を張っていた。統一球の導入に際しても、綿密なテストを繰り返したうえでゴーサインを出したはず。なぜ“下ブレ”ばかりが生じる事態を招いたのか。


 複数の関係者が指摘するのは、大量生産に伴ってコストを下げるため、生産地を日本から中国に変えた点。あわせて牛革やウール材も日本産から中国産に変更した。国産をやめて精度が下がったとすれば、ミズノは“チャイナリスク”にはまったことになる。


 定評があった技術力の看板に傷がつき、将来的な統一球の受注にもリスクが発生。会見は株式市場が閉じた直後の午後3時15分から行われたが、週明けのミズノの株価はどう動くのか。





いすけ屋



 この話が真実だとすると、なおさら、「何故シーズン前に公表しなかったのか?」ということになる。そもそも天下のミズノが、中国なんかに発注した時点で、統一球単独受注の製造元として失格である。統一球の反発力係数の最低基準値を外れていた昨年、一昨年の段階で、本来なら契約対象外の会社となっていたはずだ。



 今ではすべての製品において、中国製、made in china は日本人から避けられている。ここ数年、私も相当騙されてきた。よって、中国製の文字が見つかれば、いくら安くても絶対買わないようにしている。それでも電化製品は残念ながら殆どがmade in china であり、純国産は手に入らない。グローバリズムに対応した経営手段だったにしても、日本製品の品質を落としてしまったという損失は計り知れない。今頃、中国撤退しても「すでに遅し」だろう。



 ミズノも同じ落とし穴にはまった訳で、今後も日本プロ野球の統一球を扱うとなれば、それ相当の説明が必要だ。また、NPBとの関係も果たして潔白なのか疑われても仕方あるまい。本来なら、2年間にわたり失格球を提供してきたことで、取引停止処分が適当だ。定評があった技術力の看板に傷をつけてでも儲けようとした経営陣も、それなりの責任を取るべきである。