閣僚「3年以内に審査を」 原発再稼働、規制委に注文
   
2012年12月29日08時03分
http://digital.asahi.com/articles/TKY201212280768.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201212280768



 原子力規制委員会の田中俊一委員長が3年間で全原発の再稼働を判断するのは無理との認識を示しているのに対し、関係閣僚から安倍政権の方針通り3年間で審査を終えるべきだとの意見が出ている。規制委は政府から独立して原発の安全性を判断することになっているが、こうした意見が続けば、規制委の判断にも影響を与えかねない。



 安倍政権は、規制委が安全だと判断した原発を順々に再稼働していく方針で、3年以内にすべての原発について再稼働の判断を終えるべきだとしている。しかし、規制委の田中委員長は27日、朝日新聞のインタビューで、最新の知見による安全基準に適合しているかを審査しなければならず、3年では審査は終わらないとの認識を示した。



 これに対し、茂木敏充経済産業相は28日、朝日新聞などのインタビューで「20年かかるという話ではないから、規制委のご判断に任せないといけない」と述べつつ、「(3年より)遅くなっても構わないとは思っていない。きちんとした検査、評価を速やかにやっていただきたい」と求めた。



 石原伸晃原子力防災相も28日のインタビューで「事業者(電力会社)側の申請に時間がかかるという意味ではないか。事業者には経産省が(申請を急ぐよう)求めていく」と述べた。



 規制委は来年3月に再稼働を判断するための安全基準案をまとめ、7月に決める方針だ。その後に審査に入る。石原氏は「国会が始まる前には骨子を示してほしい」と述べ、来年1月28日にも召集される通常国会までに基準の骨子をまとめるよう求めた。基準づくりを急がせて再稼働を早めるねらいがあるとみられる。






いすけ屋



 何故、安倍政権は前政権が決めた原子力規制委員会のメンバーをそのまま引き継ぐのか。「活断層ありき」で編成されたメンバーだ。前政権は「脱原発」を訴えた張本人でありながら、具体的なエネルギー政策は何も発表していない。ただ、ドイツの猿真似で「再生可能エネルギー法」を施行しただけで、決して原発に取って代わるものではない。ドイツの失敗例をちゃんと研究してからでも遅くない政策だった。散り際に最後っ屁として、この面々を選び、再稼働させない戦略をとったとしか思えない。



 前政権が選出した原子力規制委員会の面々は基本的に「脱原発派」で固められている。現在行われている断層調査は、「活断層ありき」で進められているから、目で見ただけで簡単に「活断層の可能性あり」と結論付けている。それに、活断層の定義を勝手に12万年前以降に動いたものから40万年前に延長してしまった。これは完全な事後法であり、これから申請する原発については有効だろう。しかし現在出来ている原発の大半は1,2万年前以降ということで、審査され許可を受けている。何故40万年前にしたのか、明確な説明もない。したって既設の原発には無効ではないのか。



 そもそも活断層は地震の震源になる可能性があるからで、断層の両側で地層が逆方向に動くと、断層内部に応力をためてゆき、これがある時点で断層と地層との摩擦力に打ち勝って弾むから、地震が起きる。したがって厚み10センチ程度の断層では、震源とは成り得ないのである。むしろ、ほかで起きた地震動を断層で吸収する役目のほうが大きい場合が多い。少なくともその程度の地震なら、原発構造物はびくともしない。これは自信を持って言える。



 それを、「活断層の可能性がある」の一言で廃炉に追い込めるのであれば、脱原発派にとって、こんなおいしい事はない。原発は民間会社の財産である。しかも許可を得ている。これを停止させる権限も法律もないのだ。一体いつから再稼働の許可が必要になったのか。機器類に問題が無ければ、直ちに再稼働して、電力不足不安を解消し、デフレ脱却のためにも「フル稼働」出来る体制を整えなければならない。



 日本は工業立国である。家庭用電力は、少々不足しても国民が我慢すれば済む話だ。ところが、産業用電力はグローバル化の競争力において重要な要因だ。日本が脱原発体制となった途端、シェールガスは瞬く間に暴騰するだろう。現在の市場は操られているのだ。中国では新設2基の建設が始まった。間違いなく日本の工業競争力は後進国並みになる。となれば、現在の富裕層も含めて皆「貧困層」に陥ることは必至だろう。「お金より命が大事だ」などと、センセーショナルな事を言ってた某ミュージシャンも某タレントも政治家達も、その時点で必ず後悔するだろう。



 よって、「活断層ありき」のメンバーは即解任せよ


PS. ここも読んどいて!


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2012年12月28日
http://blogos.com/article/53178/


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2012年12月27日
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