「年を越せば、もっとひどく」首相、決断の理由
   
(2012年12月19日08時15分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20121219-OYT1T00225.htm?from=ylist



 野田首相が18日、首相官邸で川上義博首相補佐官と会談した際、今回の衆院解散・総選挙について「来年1、2月も考えたが、年を越せば(結果は)もっとひどくなる。年内にやるしかなかった」などと、年内の衆院選を決断した理由を語っていたことが分かった。



 首相は「(来夏の)衆参同日選はやってはいけないと思っていた」とし、衆院選と参院選の時期を離すことを考慮したと説明。社会保障・税一体改革関連法が成立した直後の解散も考えたが、「(衆院の)『1票の格差』や(赤字国債を発行するための)特例公債法案の問題があり見送った」と述べたという。






いすけ屋



 民主党惨敗の原因を解散時期に求める民主党議員が多い。要は「準備する間がなかった」と言いたいのであろうが、本質をとらえていない。民主党が負けたのは、いつ解散しようと関係なかった。「1票の格差」や「特例公債法案」はたったの2日でやっつけたのだから、消費税増税法案が決まったあとすぐにでも解散日を明示すればよかったのだ。



 これを「近いうちに」と首相専権事項を一人で弄んで、国民にしびれを切らせた。前総裁には申し訳ないが、谷垣さんの時に総選挙をやっていれば、自民党にこれほどの大勝は無かっただろう。翻せば民主党の大敗はここまでいかなかっただろうと思う。



 中・韓にやられっぱなしの日本で、安倍総裁の登場は、表向き平和主義の日本人も心のどこかで、「安倍さんなら、こんなに悔しい思いをしなくても、なんとかしてくれる」と思ったに違いない。日中、日韓関係がこんな風でなかったら、安倍総裁の登場は無かっただろうし、仮に石破総裁でもこのような大勝はなかったと思われる。



 野田さんが、「来年1、2月も考えたが、年を越せば(結果は)もっとひどくなる」と言ってるが、これは正しい。「近いうち」が4か月も5か月も経ってからでは、もう完全なウソつきである。しかも新政権は平成25年度の予算編成も間に合わない。そうなると、今年のように暫定予算執行となり、景気対策が遅れる。国民にとっては、たまったもんじゃない。



 選挙結果の感想を正直に言えば、民主党はもっと減るべきだった。比例代表で復活当選なんて絶対おかしい。維新の会は予想外の健闘だ。未来の党は戦略ミス。子ども手当26000円はだれも信じない。創価学会は明らかに政治団体だ。何故誰も訴えないのか。共産党が存在すること自体、狂ってる。



 それにしても「近いうちに」に翻弄された2012年だった