いすけ屋


 韓国はまだノーベル賞をもらえるほどの科学者、文学者はいない。中国と同じで基礎研究を怠り、いきなり結果を求めたからだ。唯一、金大中がノーベル平和賞をとっているが、これは賞を買収したものに等しい。そもそもノーベル平和賞は政治的なものなので、世界中が納得するような受賞は数少ない。古くはアメリカのコーデル・ハルがいる。あのハル・ノートのハルが1945年のノーベル平和賞の受賞者である。納得できるか?


 また日本では佐藤栄作元首相が受賞している。核武装論者の佐藤栄作が「非核三原則」で平和賞をもらうぐらいだから、ノーベル平和賞の価値もわかろうというもの。その平和賞を金大中はどうしても欲しかった。


 韓国では「モ(外れた道)で行ってもソウルに着きさえすればよい」という意味のことわざがある。この「正道を進もうとしない習慣」が国家的な規模で行なわれたのが、キム・デジュン(金大中)のノーベル平和賞受賞(2000年)を目的とした一大秘密プロジェクトであった。


 この計画の中心人物であるチェ・キュソン(崔圭善)元未来都市環境副仕長け拘束収監されて取り調べを受けたが、彼自身が作成して実行した「金大中元大統領のノーペル平和賞受賞に向けたロビー計画」は、およそ次のように用意周到かつ綿密に計画され実行されたものであった。日本の佐藤元首相も怪しいが、金大中は下記のように計画てきであり、金も使っている。これで得したのは北の金正日だろう。


 ノーベル平和賞を決定的なものとした、あの歴史的な南北首脳会談にこぎつけるにあたっても、キム・デジュンは企業から出
させた不正資企3000億ウォン(約360億円)を裏からキム・ジョンイル(金正日)に提供している。チェ・キュソン(崔圭善)によるロビー計画9か条は以下のとおりである。


 「米国を統括する組織の下に欧州、アフリカ、アジアなどを担当する世界規模の組織を構成」し、国内では「非公開の秘密組織を運営」する。

 「雰囲気およびインフラ造成」を目的として、「雨アフリカのマンデラ元人統領、フィリピンのアキノ元大統領、米国のカーター元大統領、ミヤンマーのアウン・サン・スーチー氏など、世界の著名人との交流拡大」を推進する。

 「業績および名分を作る」ために、「南北関係の画期的な改善、北朝鮮の子どもたちを援助するためのチャリティーコンサート、ミヤンマーやインドネシアなどでの民主化闘争を支援」する。

 「交渉および攻略」計画としては、「ノーペル平和賞選定五人委員会、スウェーデン・アカデミー、ノルウェー国会が主な攻略対象」とし、「五人の選定委員に対して、最小三人ずつマンツーマン式の接近」を図り、「韓国今業のノーペルスポンサーシップ資格の維持」に努め、「(スウェーデン)エリックソン社のアカデミーヘの影響力を活用」する。

 チェ・キュソン元副社長は「M-プロジェクト」をまとめる以前の一九九八年四月、国連のアナン事務総長と新しい関係の国際弁護士アルマンソル氏とノーベル賞受賞のコンサルティング契約を締結し、「『国連人権賞』など、世界的な人権賞三~四個を事前に受賞すること」という勧告を受けた。

 チェ・キュソン元副社長とアナン事務総長は一九九八年四月十五目に会っている。

 キム・デジュン大統領は一九九八年六月七日、ニューヨークで国連人権賞を受賞し、一九九九年六月十五日には、ソウルで北朝鮮の子どもたちを支援するためのマイケル・ジャクソンのコンサートが聞かれた。 

 チュ・キュソン元副社長はキム大統領の「フランクリン・ルトスペルト四つの自由賞」の受賞を推進するうえで、一九九九年四月二日、パク・チウォン(朴智元)公報首席に推進過程を報告する書簡を送っている。キム大統領は一九九九年にフィラデルフィア自由メダル、翌年にはラフト人権賞を獲得している。

 アルマンソル弁護士がチェ・キュソン元副社長に送った手紙には、マンデラ元大統領との交渉と関連して、「(金大中)大統領の息子が(米国の)南アフリカ共和国の領事館で詳細な内容を伝達した」と書かれていた。この大統領の息子はキム・ホンゴル(金弘傑)氏である。
 (「ニューズウィーク・韓国語版」2002年10月16日付より要約)