やりすぎだゾ!橋下市長   
たばこ1本の不始末で駅助役をクビ
   
(日刊ゲンダイ04月06日)


ホンの出来心が市長への反逆罪に   


 大阪市の橋下徹市長(42)が「たばこ1本」で職員にクビを宣告だ。大阪市営地下鉄の駅長室で助役(54)が喫煙、火災報知器が作動し電車に遅れが出た問題できのう(5日)、この助役の懲戒免職を検討するようトップダウンで指示した。


 市営地下鉄では今年2月、御堂筋線梅田駅で火災が発生。ホームの倉庫内で清掃業者が吸った、たぱこの不始末が原因とみられ、橋下が各駅に構内の全面禁煙の徹底を呼びかけたばかり。


 橋下は「(助役は)ミスではなく故意犯。市長のメッセージを無視している」とカンカンだが、過去に喫煙を理由に免職となったケースはない。助役がクビになれば、不服申し立ても予想されるキワドイ処分だ。はたして、助役は「故意犯」と言い切れるのか。

 問題の助役は四つ橋線本町駅に勤務。橋下の全面禁煙指令まで駅長室内は分煙だった。


 「助役は当日、駅長室で軽い朝食後、室内の給湯室に向かった。そこはかつての喫煙スペースで、今は地上に上がって吸える場所を探さなければいけない。部屋には当時、助役以外に誰もおらず。つい魔が差したのでしょう。ポケット灰皿を手に“食後の一服”と、火を付けた途端に報知器が隠り出したというのです」 (市営地下鉄関係者)


 電車4本に影響が出たが、遅れは最大1分。助役をかばう気はサラサラないが、喫煙はあくまで「出来心」だろう。一方的に「市長に逆らう故意犯」と断罪し、クビにするのは乱暴すぎる。


 「あえて言えば“たかがたばこ”でクビなんて、ムチャクチヤです」と言うのは、嫌煙家ながら過剰な禁煙運動に警鐘を隠らしてきたジヤーナリス卜の斎藤貴男氏だ。


 「橋下氏は自分の方針に従わない職員をクビにして、権力をみせつけたいだけなのでしょう。しかし、その本性を露骨に出せば反感を買う。今回は、相手が喫煙者なのをもっけの幸いに『たばこは絶対悪』『吸っているヤッが悪い』という最近の風潮に便乗して強権を発動したのです。“禁煙ファシズム”が恐怖政治に悪用されるとは、ヒドイ話。絶対に許してはいけません」


 小指を1本立てて、“コレで会社を辞めた”は今は昔。たばこ1本で首筋が寒くなる時代が来るとは、喫煙者受難も極まれりである。




いすけ屋


 橋下さん、ちょっとやりすぎじゃねえ? さすがにタバコ1本でクビはきつすぎる。民間会社なら、労働基準監督署へ訴えられて、解雇は出来ない案件だ。他の職員に「示し」を付けるためかも知れないが、解雇は行き過ぎ。これは橋下さんの「小さな小さなファシスト」(宮崎正弘氏の比喩)の片鱗を見せた一件だ。


 こう言う事は一般人が見ていると、心地よいが、いずれ肝心の部下がそっぽを向くようになる。気をつけないと市政はおろか、国政進出の前につぶれる事もあるだろう。彼は逸材だが、まだまだ若すぎる。維新の会「船中八策」には、何故、「道州制」なのか、「大阪都」なのか、「首相公選制」なのか、憲法改正、国家防衛に関するこの国の最終目標が書かれていない。これに靡く塾生は、小泉チルドレン、民主党チルドレン、特に“松下政経塾”の三の舞だろう。


 国会議員は、まず第一に「国民の生命と財産を守る人」であってほしい。