原発収束なんてあと何年かかるのか
   

(日刊ゲンダイ6月3日)


 菅は2日夜の会見で、福島第1原発の事故収束について、「冷温停止するまでが私の責任だ」と言つてのけた。これものけぞるようなセリフだ。


 原発が冷温停止状態になるのは、仮に東電の工程表通り順調に進んでも来年1月だ。実際は、何ひとつ進んでいないのが現状で、「ステップ1」の入り口あたりで足踏みしている。汚染水の処理ができずに作業が停滞しているし、これまで問題がなかった5号機の冷却用ポンプが故障して原子炉の温度が急上昇するなど、予想外のトラブルも続出。最近は、東電幹部も開き直って、「工程表はあくまで努力目標」とか言い出す始末だ。福島原発にも関わった元プラント設計技師が言う。


 「東電のエ程表は、政府にせっつかれて、収束期限ありきで急ごしらえしたデタラメなもの。もともと無理があった上に、153号機がメルトダウンしていることが分かった。1号機では格納容器自体が大きく損傷していると考えられる。工程表に示された注水冷却自体が不可能で、すべてを見直す必要があります」


 今だって過労や熱中症で倒れる作業員が後を絶たないのに、夏に向かって作業環境はまずます悪化する。これからの季節は、梅雨や台風の影響で、どんなアクシデントが起きるか分からない。作業員の被曝量が限界に近づきつつあることも心配だ。ベテラン作業員が働けなくなれば、安定化どころか、現状維持すら難しくなる。

 「とにかく、すべてが未知の領域。安定的な冷温停止状態になるまでは253年かかるかもしれません」(前出の設計技師)


 そこまで菅はヤル気なのか、「冷温停止するまで」という発言の裏には、薄汚い策略が隠されている。



いすけ屋


 今日の国会答弁でも、ますます辞める気の無い事を明確に示した菅さん。この男の性格なら、不信任が通れば、解散していたかも知れない。良心のかけらでもあれば、とても選挙などやっている場合では無いはずだが、見込み違いだった。この男は、半島特有のヒステリー気質をもっており、何を遣らかすかわからない。良心のかけらもないようだ。


 まんまと真面目のうえに〇△がつくポッポさんを騙して、「辞めるなんてひと言も言ってない」と菅さんを援護した岡田も同罪だ。騙された方が一番バカだが、ポッポさんの性格を知りぬいた天才的な詐術によって、勝手に辞めると思い込ませたやり口は、プロ級である。共同正犯と言ってもいい。


 代議士会で、菅さんは具体的な事は何も言っていない。それを補足するようにポッポさんが、災害基本法と2次補正の2点を明示したから、党員は全員そのように理解した。また。菅さんの反論はなかった。


 ふーん、詐欺とはこうやって引っかけるものなのかと、感心した次第である。ただ、詐欺総理のもとでは日本人はかなり不幸である。これこそ、「最大不幸社会」の実現ではないのか。法案は通らず、政治空白が半年も続く。こうなると、被災地の事を考え、善意を見せた方が負けになる。谷垣さんには耐えられない仕事だろう。