国民は騙されている
小沢「強制起訴」の虚構

 
(日刊ゲンダイ 2月16日)


2回目の議決以降に分かった検察審査課のズサン内幕


 検察審査会の最大のいかがわしさは、一切中身が公開されないことだ。


 「オープンでクリーン」を叫ぶ菅首相は、小沢元代表のことをいかがわしい政治家のごとく扱っているが、少なくとも小沢は何度も記者会見を開いたり、官邸に呼ばれれば出向く。しかし、検察審査会は、何も発しない。データも出さない。「オープンでクリーン」から一番かけ離れた存在だ。そんな機関が、匿名で他人の起訴を決め、人生を左右しているのだ。暗黒裁判以外の何ものでもない。


 だいたい、本当に11人の審査員が存在するのかも怪しい。それが顕著に表れたのが、「平均年齢34・55歳」の”衝撃”だった。


 東京地検特捜部の小沢不起訴処分を受けて聞かれた東京第5検察審の議決が明らかになったのは、昨年4月と10月の2回。2回とも「起訴相当」の議決だったから、小沢は強制起訴処分になっだのだが、4月の11人と10月の11人の平均年齢が小数点第2位まで同じだったのだ。もちろん、メンバー11人は4月と10月時点では全員入れ替わっている。にもかかわらず、平均年齢がソックリ同じなんて、数億分の1の偶然。実際にはあり得ない。


 だから、昨年10月の2度目の議決以来、「おかしい」「1回目も2回目もメンバーは同じなんじやないか」と猛烈な批判にさらされた。当然、国会でも問題になり、参院予算委の筆頭理事・森ゆうこ議員が再三、事務局に資料請求をした。だが、よほど後ろめたいことがあるのか、審査員11人に関する年齢などの個人情報は極秘のまま。ようやく明らかになったのが、会議日時や出席者の人数など最低限のデータだった。


 しかし、そこでも驚くべきことが分かった。民主党関係者が言う。

 「2回目の『起訴相当』議決を決めた東京第5検察審は、7~10月にかけて計8回の会議を開いている。このうち、会議に一度も出席していない審査員が2人いました。実は審査員全員が出席して聞かれた会議は一度もなかった。それだけではありません。9月14日の議決日に2人、議決書を作成した10月4日に3人が欠席している。つまり、議決した審査員11人と、議決書に押印した審査員11人は同一ではなかったのです」


 検察審は、11人の正規メンバーのほかに、さらに11人の補充員を用意している。欠席者がいると、補充員が代理出席するのだが、それまでの会議、議論にほとんど顔を出さなかった者がいきなり議決に参加したり、議決書にサインするなんて、あまりにいい加減すぎる。


 昨年10月時点では、こういったデータは隠されていたから、何も報道されていない。「平均年齢の疑惑」も、何度か修正されたため、大マスコミはウヤムヤにしてしまった。初歩的な疑惑にフタをして、それで、いかがわしい検察審が出した強制起訴処分だけは金科玉条のごとく扱って、小沢を犯罪人扱いなのである。おかしくないか。(つづく)



いすけ屋


 今日のニュースでは、<衆院比例代表選出議員16人が17日、党執行部による小沢氏への処分に反発し、民主党会派からの離脱願を岡田克也幹事長に提出するとともに、新会派結成届を衆院に提出した。>とある。いよいよ小沢組造反が始まったのかと、よくよくみると、離党ではなく民主党会派の離脱である。


 新会派名は「民主党政権交代に責任を持つ会」で、なかなか賢い。16人は比例代表選出議員なので、離党するなら即議員辞職がまっとうである。しかし、民主党を離党せずに会派を離脱して、「これからは言いなりにはならないよ」という意思表示であり、民主党に投票してくれた人には、「民主党政権交代に責任を持つ会」という新会派で説明責任を果たしている。


 選挙区で落選し、自民党比例代表で復活当選した与謝野さんなんかは、自民党を飛び出し、「立ち上がれ日本」を経て菅内閣に収まっているが、そもそも国会議員の資格はない。なぜ、比例代表は党を辞めれば、議員の資格も失うと決められないのか不思議である。余分な国費は仕訳されなばならない。


 話が脱線したが、秋には小沢裁判が始まり、すぐに決審されるはずだ。その頃には民主党政権はなくなっているだろうけど、一度だけ、ガラガラポンで憲法改正選挙をやって、96条改正だけでもやってもらいたい。96条は例の「改正には2/3の賛成を要する」という条項で、これがネックになって60年間、一度も改正できなかった。領土問題でも、核問題でも、日米安保問題でも、現行憲法が諸悪の根源となっている事は、みんなが分かっている。


 私達はこれをやり遂げる真のリーダーを求めている。相撲の八百長、小沢問題、消費税、TPP等、憲法問題に比べたら、小さい、小さい。