金メダル48「これが今の実力」 日本惨敗 中・韓に大差
 
2010/11/28 00:23
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/sports/other/468319/


 第16回アジア競技大会は27日夜、中国の広州市内を流れる珠江(しゅこう)の小島「海心沙(かいしんさ)」で閉会式を行い、16日間にわたった熱戦に幕を下ろした。大会は史上最多の42競技476種目が行われ、日本は金48、銀74、銅94の計216個のメダルを獲得したが、日本オリンピック委員会(JOC)が掲げた「金メダル60個以上で2位」の目標には届かず、史上最多の199個の金メダルを獲得した中国(銀119、銅98)、76個の韓国(銀65、銅91)に次いで3位に終わった。かつてアジア大会といえば、日本の独壇場だったはずだが、これで金メダル3位は4大会連続。「アジアの3番手」が完全に“指定席”になってしまった。


 ■主要競技でレベル拮抗


 日本の10倍以上の人口を持つ中国が強いのは理にかなうが、人口的にも日本の半分以下の韓国に金メダルで大差をつけられたのは情けなく、日本の国力、スポーツの衰退を象徴している。かつて日本は、第1回のニューデリー大会(1951年)から第8回のバンコク大会(78年)まで、圧倒的強さで金メダル1位を独走した。しかし、第9回のニューデリー大会(82年)で初めて中国に抜かれ、第10回のソウル大会(86年)では韓国にも抜かれた。94年の広島大会で一度2位の座を奪還したものの、その後はまた3位止まりで中韓の背中は遠のくばかりだ。


 日本選手団を率いた市原則之団長(69)は27日、広州市内で会見を行い、「中国、韓国に大きく水をあけられた。これが今の日本の実力と認識する必要がある」と結果を厳しく受けとめた。塚原光男総監督(62)は「メダル獲得を支えた主幹競技のレベルが大変、拮抗(きっこう)化している」と分析。主要競技の競泳や体操、レスリング、陸上などで金メダル数が伸び悩んだことを敗因に挙げた。


 ■主力派遣せず「軽視」 


 日本は、野球、体操男子、バレーボール女子は主力を派遣せず「韓国を抜いて2位」の目標とは裏腹に、大会前から戦う姿勢に欠けていた。アジア大会は「二の次」となり、取り組みが完全に中途半端だっだ。


 JOCは五輪では金メダリストに300万円などの報奨金を支給するが、アジア大会にはない。香港はアジア大会の金に30万香港ドル(約330万円)、台湾も300万台湾ドル(約800万円)を与え、選手の意欲を刺激している。「今はアジアで勝てないと五輪で勝てない」(上村春樹JOC選手強化本部長)のが実情だ。まずアジア軽視から方針転換する必要性がある。このままでは3番手すら危うくなる。


 27日に開かれた日本選手団の記者会見で、中国人記者が投げかけた問いが日本の地位低下を際立たせた。「今回は中国の国内大会という感じ。他の国は参加することに意義があったのではないか。中国は日本のやる気を失わせているのでしょうか」


 こんなことを言われていてはかつての「アジアの盟主」が泣く。「なぜ2番ではいけないのか?」などという意識は、スポーツも含めてあらゆる分野で廃さなくてはならない。




いすけ屋


 日本のアジアでの地位が、政治経済はおろかスポーツまで一位じゃなくなった。この低迷は今に始まった事ではないが、一番の原因は対策を講じなかったからである。韓国にも抜かれて久しいが、ナショナリズムを否定し、仕訳パフォーマンスに酔う政権では、再び抜き返す事は恐らく不可能だろう。


 中国199、韓国76個の金メダルに比べて日本は48個。目標の60個にも遠く及ばず、現在の元気の無い日本を象徴している。この数字を見ても、「仕方ないじゃん」で済ませてしまう国民が多いのも事実だ。もう、日本人にはプライドは無くなったのか。悔しいという思いは無いのだろうか。