秋霜三尺 第13話「#ゾッとする〇〇」 | 伊勢守日記

伊勢守日記

吾妻鏡的、当たり障りない美辞麗句の公式記録。

2022年9月26日(月)

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ゾッとする〇〇

 

 

 

7月27日:25日26日と病欠し、花の御所桜に出仕してみれば、執務室に花の御所桜の官人が趣味で出展した、エドの国美術展(応募さえすれば7割方入選はする類の展示会)入選作とやらの「百鬼夜行魑魅魍魎の図」が掲示されており唖然呆然愕然。

 

8月5日:この件を下総中納言さまに相談す。中納言宣うには「図のモデルは相手にせず、描いた人とは挨拶だけして何事もなく。そなたは公私混同になるのを恐れているのだろうが、人格はひとつ、まともに仕事したことがある人で公私混同したことのない者はないだろう。但し、たいていの者は人事権や予算を動かす権限がないので、さしたる問題にならぬだけである。人事権と予算を動かす権限を持つ者が公私混同をやり出したら下の者はたまったものではないのである。だから、云うべきことは上層部に主張すべし。 ま、そーゆー他人様が嫌がること平気でする者たちはいずれ組織に居られなくなるから安心なさい。余談だけど政界やプロ野球界では政策や能力ではなく、例えば小沢幹事長や川上監督が好きか嫌いかという私情で人事が動いてきたんだけどねw」、と。

 

8月9日:権別当職に希望を述べる。

甲案:例の作品を含む展示物をすべて控えの間に移す。

乙案:それが無理なら、問題の作品の掲示位置を守屋石見守どのの普通の画の作品と入れ替える。

丙案:それも無理なら、せめてもの慰みに平井中納言さまの作品の複製を無償で寄越せ。

以上

 

8月10日:前日の相談、乙案で決着。即時実行。

 

9月9日:下総中納言さまと面談。「あの後、なんやかんや云われ、情という沼に溺れかけてしまったが、結局のところ、中納言さまのおっしゃることが正しかった」と軽率な行動があったことを懺悔する。

 

9月23日:まもなく2ヵ月となるというのに未だに #ゾッとするような画が掲示されておりゲンナリぼけー 金曜出仕の武州(高武蔵守)どのと久方ぶりに雑談し、愚痴と泣き言を聞いてもらう。「あの画はないよな。あの画はよ。人間にはいろいろなタイプがいるが、もっとも厄介なタイプは他者のない自分本位の人間だ。昔の村の青年団ならむしろに座らされて説教されるような奴とよしみを結ぶとは最悪だ。話は変わるけど、巨人軍V9の川上監督が『連勝はいくらしてもいいけど、連敗は2で止めとけ』って言ってた。いくら実力があっても自信を無くすから。オレは自信を無くしたから、来年の今ごろはここに居ないかもワカランよ、フフン」と云々。

 

これを伝え聞いた九重伊予左中将は「辞める辞めるは松野のビョーキ。本気ではなかろう」と云々。

 

 

この項 了

 

 

 

 

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それはともかく、1989年1月7日、当時のミカドがお隠れになり、テレビは延々と追悼番組で、前年秋から自粛強いられていた人々の静かな怒りが爆発し、レンタルビデオ店の棚から商品が消えたの、若い連中は知らんだろはてなマーク 一般大衆の意識なんてそんなもんさうさぎ

明日の退屈つぶしにどうぞ。