令和2年血風録 最終回(第45話)「そして天国のオルフェへ」 | 伊勢守日記

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■2020/04/09(木) 令和2年血風録 最終回(第45話)「そして天国のオルフェへ」

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壬午  四緑先勝 晴

 

或る人云う。

 

3月28日、旧常陸四職家尾州除く三家討伐のこと、常陸四職と云っても常陸に居るわけに非ず、各々任国領国に分かれ、あるいは流浪の身で所在知れずの輩ありき。

奉書受けた上野左京兆家、芹沢尾州家、松野勢州家多いに困惑。また、この時世で兵も集まらず頭抱えると云々。

 

ここに叡慮あり。かつて多少の友誼があったことを鑑みて、新見備州は芹沢尾州、石橋無官大夫は上野左京兆、矢島隠州は松野勢州というふうに担当し、各々の裁量で交渉の上、処置すべしと云々。

 

松野勢州、矢島隠州に直状を出すことにし、草案、3日に中山中納言に提出しさらに上層部にて審議、裁可され、ようやく整うと云々。

 

それはともかく、今日び日持ちする缶詰、袋麺、レトルト食品はありがたいですね

 

 

 

 

魚しっぽ魚からだ魚あたま魚しっぽ魚からだ魚あたま魚しっぽ魚からだ魚あたま

 

直状

 

廟堂に弓引きながら、畳の上で往生できた者、蘇我馬子と北条義時(*1)、足利尊氏のみナリ。

出家をお勧めすることも一時考えたが、遠く先例を調べれば、出家した側の大海人皇子は壬申の乱を起こし、高野天皇は恵美押勝と淡路廃帝を誅し、山名宗全入道は細川右京兆勝元と無益な争い起こし京師を灰塵と帰すたり。

吉例として、徳川慶喜公ありき。

慶喜公、戊辰の戦の緒戦にてひとたび戦場に錦旗翻れば、恭順策を採り江戸へ還り、それまで自分に尽くしていた会津中将松平容保を見捨て、さらにひたすらに恭順なされ徳川宗家は生き残ったのである。

隠州は慶喜公のようになされるべし。

 

四月九日 伊勢守

謹上 隠岐守殿

 

(注釈*1:北条義時については他殺説あり)

 

ここで1曲。

NHK大河ドラマ『赤穂浪士』OP

 

 

 

『令和2年血風録』

おわり

次回更新から待望の新シリーズ『天国のオルフェ』連載開始