庚寅 一白先負 小暑・七夕 晴(南関猛暑日)
人に聞く。
山部追捕使長官(ゼリー)、杉野伊勢守(ディーノ勢州)、都内某所で食事しお酒飲みながら懇談(4月27日以来15回目)。
ほんとうは、小野左京兆(六歌仙)も参加し、三賢人会となるはずも、左京兆、集合時刻に「自邸で時間軸がねじ曲がった」という事由でドタキャンかます。
伊勢守憤慨すると同時に大いに訝しみ、土御門家(安倍晴明の後裔)の陰陽師に「これはいかなることか?」と急使を飛ばすも「詳細不明。ご本人がそう強弁するのなら信じる他はなし」とつれない回答しか得られず、不本意ながら二賢人の会とする。
出だしはさほど話も弾まなかったものの、酒が進むにつれ杉野節が炸裂。
「実はオレの両親は実父実母でなく養父養母。だからほんとうの生年月日が分からない。これからは(1969年)8月29日生まれで通す」
「47年近く生きてきて、このお方こそ父親代わりよ叔父貴代わりよ兄貴分よと心底尊敬できる年長者には3人しか出会えなかった。だからオレは年長者だからという理由だけで敬意を表することは一切しない」
「なぜならば、学生ならいざ知らず社会の組織においてはその組織に1日でも早く属した者がたとえ2周り年少でも兄さん姉さんであるからだ」
「オレは三鷹stk事件のI永チャールズ、小金井事件のI崎にはならない。たかが色恋沙汰で刃傷沙汰というのは馬鹿げているからだ」
「始まりがあれば終わりがある。終わる時に『これからも良い友だちでいようね』と心にもない美辞麗句で綺麗に別れるのが理想ではあるけれど、それができないのであれば『オンナなんて星の数ほど居るよ。お前の顔など見たくもない』って捨て台詞でサヨナラすれば良いのです」
「○○○は死ぬまで、いや死んでも許さないし、●●●と二度と言葉を交わすことはない」
「stkのレッテルを貼られるくらいなら切腹します。なんなら念書を入れますが」
と言えば剛の者で知られる山部長官もさすがにたじろぎ「いや、その必要は、ない」、と。

(了)