■2016/05/07(土) きっとまた見つかるよきっとまた
己丑 二黒仏滅 晴
人に聞く。
花の御所にて小松内府、杉野伊勢守(ディーノ勢州)と懇談中に問うて曰く、「常々貴殿の趣味の世界聞いてみたいと思っていた。そこで出会いはないのかえ?」と。
勢州申して曰く、「若年の女性アイドル現場のことであれば、オーディエンスは9割方男性也。たまに見る女性ファンを我々の用語で『女オタ』と申しますが、その方々には自然と取り巻きが出来まして候。これを『女オタオタ』と申します。小生未だ経験なかりせど、やたらと声かければ取り巻き連にボコボコにされかねぬ。と、ウワサで聞き及んでおりまする。そしてごくごくたまにその『女オタ』さん、ほんとにアイドルになってしまう例があるとかないとか。従いまして現場におきましては既にアイドルとなっている特定の方を『この娘をオレ達が育てる』という同一・単一の目的を持った本名も何も知らない同性の仲間と盛り上がるのが無上の楽しみであって、お付き合いできる異性との出会いを求めてのものではないのでございます」と。
勢州さらに続け「自分で言うのもおかしいかも知れませぬが、本三位中将どのに私の真意、優しさを理解して頂けなかったのがつろうございます」とさめざめ泣く。
これを聞き及んだウワサ雀の京童「これ、前段はいざ知らず、後段は本三位中将さまのみならず固有名詞は出さねども、印旛中将さまと前大膳大夫志摩守さまへの当てつけ也」「国司たるものが女々しくて女々しくてつらいよ」と囁き合い、戸を固く閉めた。と、伝えられる。
(了)