巻第三 飲食 上
10 食物の選択


食物はもともと身体を養うためのものである。
身体を養うべきものをもって、かえって身体をそこねてはおかしい。
それゆえにすべての食物は、この目的にかなうようなよい性(成分)をもち、身体を養うのにプラスになるものをいつも選択して食べなければならない。
益がなくても害になるようなものは、いかに美味といっても食べてはいけない。
身体を温めて、しかも気をふさがないものは益がある
生まものや冷たくて吐きくだしを起こし、気をふさぎ、腹がはるもの、また辛くてひどく熱いものは、みな害がある。