登録販売者試験 ─ 試験問題の作成に関する手引き(平成30年3月)

第2章 人体の働きと医薬品

作成日付:19/12/21
更新日付:21/04/01

 


目次:

Ⅰ 人体の構造と働き
2 目、鼻、耳などの感覚器官

 
 
Ⅰ 人体の構造と働き

2 目、鼻、耳などの感覚器官

 外界における種々の現象を刺激として、脳に伝えるための器官である。

  • 可視光線xxxiiiを感じる視覚器(目)
  • 空気中を漂う物質の刺激を感じる嗅覚器(鼻)
  • 音を感じる聴覚器(耳)

等、それぞれの感覚器は、その対象とする特定の感覚情報を捉えるため独自の機能を持っており、他の器官ではそれらを感じとれない。また、各感覚器は外気と直接触れる状態にあり、病原物質、アレルゲン等の様々な異物に曝されている部分でもある。

xxxiii 電磁波のうち、ヒトの目で知覚される波長域にあるもの。太陽光は、可視光線よりも波長の短い紫外線波長の長い赤外線なども含んでいるが、ヒトの目はそれらを知覚することができない。

 

 

 

3)耳
聴覚情報平衡感覚を感知する器官で、外耳、中耳、内耳からなる。側頭部の左右両側に1対あり、音の立体感を認識することができる。
 
  • (a) 外耳
    外耳道にある耳垢腺(汗腺の一種)や皮脂腺からの分泌物に、埃や外耳道上皮の老廃物などが混じって耳垢(耳あか)となる。
    軟骨部には耳毛が生えていて、空気中の埃等が入り込むのを防いでいる。

    耳介は軟骨組織が皮膚で覆われたもので、外耳道の軟骨部に連なっている。 側頭部から突出した耳介と、耳介で集められた音を鼓膜まで伝導する外耳道からなる。
     
  • (b) 中耳(鼓膜・鼓室・耳小骨・耳管)
    外耳と内耳をつなぐ部分で、鼓膜、鼓室、耳小骨、耳管からなる。
    外耳道を伝わってきた音は、鼓膜を振動させる。
    鼓室の内部では、互いに連結した微細な
    3つの耳小骨が鼓膜の振動を増幅して、内耳へ伝導する。
    鼓室は、耳管という管で鼻腔咽頭と通じている
    急な気圧変化のため鼓膜の内外に気圧差が生じると、耳がつまったような不快感や痛みなどを感じるが、顎を動かす等の耳抜き動作によって意識的に耳管を開けると気圧の均衡が戻って回復する。また、
    小さな子供では、耳管がくて、走行が水平に近いため、鼻腔からウイルスや細菌が侵入し感染が起こりやすい
     
  •  (c) 内耳(蝸牛・前庭)
    聴覚器官である
    蝸牛と、平衡器官でである前庭の2つの部分からなる。
    蝸牛は渦巻き形をした器官で、内部はリンパ液で満たされ、
    中耳の耳小骨から伝わる振動がリンパ液を震わせ、その振動が聴細胞の小突起(感覚毛)を揺らして、聴神経が刺激される。
    前庭は、水平・垂直方向の加速度を感知する部分(
    耳石器官)と、体の回転や傾きを感知する部分(半規管)に分けられる。
    蝸牛と同様、内部はリンパ液で満たされており、
    リンパ液の動きが平衡感覚として感知される。乗り物酔い(動揺病)は、乗り物に乗っているとき反復される加速度刺激や動揺によって、平衡感覚が混乱して生じる身体の変調である。

NEXT⇒第2章 人体の働きと医薬品Ⅰ 人体の構造と働き3皮膚、骨・関節、筋肉などの運動器官

 

 

商品紹介
■耳のムズムズかゆみ、しつこく繰り返すのはなぜ?
耳の中の皮ふは、体の中でも非常に薄く、外部からの刺激に極めて敏感です。
そのため耳の中は炎症を起こしやすく、この炎症こそが、しつこく繰り返すムズムズ かゆみの原因です。かゆいからといって、頻繁に綿棒で掃除をしたり耳かきをしてし まうと、かゆみの原因である炎症をさらに悪化させ、ますますしつこいかゆみを引き 起こしてしまいます。
しつこく繰り返すかゆみを治療するためには、かかずにかゆみ の元となる炎症をしっかり抑えることが大切です。
 ■耳のかゆみに! 「ムヒER」 こだわりの“効き目":耳のかゆみをしっかり止める! しつこく繰り返すかゆみの元となる炎症をしっかり抑えるPVA:プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(抗炎症成分)
ムズムズかゆみをスッキリと爽やかにすばやく鎮める l-メントール(清涼感成分)
こだわりの“使いやすさ":耳に使いやすい3つの特長
特長1 刺激の少ない製剤 耳の中の皮ふは非常に薄く、極めて敏感なため、“痛み"や“刺激感"の原因となる 成分(エタノール)を配合しないエタノールフリー製剤に仕上げました。
特長2 粘土のあるローション 耳の奥にたれにくい適度な粘土のある透明ローションです。
特長3 くるピタ容器 くるっとひっくり返すだけで綿棒につける薬液がピタッとたまる、綿棒での塗りやすさにこだわったオリジナルの「くるピタ容器」を開発しました。
 本剤は耳の中以外の皮ふにも、お使いいただけます
医薬品は、用法用量を逸脱すると重大な健康被害につながります。必ず使用する際に商品の説明書をよく読み、用法用量を守ってご使用ください。用法用量を守って正しく使用しても、副作用が出ることがあります。異常を感じたら直ちに使用を中止し、医師又は薬剤師に相談してください。

<耳にお使いになる方への注意>
(1)薬液が耳の奥にたれないように、[くるピタ容器の使い方]を必ず守ってください。
(2)長期連用しないでください。(目安として2週間以内。)
(3)鼓膜に穴が開いていることが疑われる又は耳だれが出ている場合は、使用前に、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
(4)使用後、耳が聞こえにくくなった場合は、使用を中止し、この説明文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
(5)本剤の使用開始目安年齢は10才以上です。なお、小児(15才未満)だけでの使用はやめてください。
(6)本剤は点耳薬ではありませんので、直接耳の中に滴下しないでください。
(7)本剤塗布後、イヤホンや補聴器等を使用しないでください。

●成分・分量
有効成分(100g中)
成分:プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(PVA)
分量:0.15g
はたらき:アンテドラッグ型抗炎症成分で、かゆみの元となる炎症をしっかり抑えます。

成分:l-メントール
分量:1.0g
はたらき:清涼感を与え、かゆみをすばやく鎮めます。

添加物としてエデト酸Na、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、クエン酸、クエン酸Na、プロピレングリコールを含有します。※エタノール無配合、無香料、無着色


⊛プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(Prednisolone valerate acetate):普通(medium)