ブレア英・元首相「イラク侵略誤りだった」と謝罪
当時、米・英両国政府は、「フセイン政権が大量破壊兵器を保有している」という情報に基づいてイラク侵略を決断。両国有志連合軍は3月20日に首都バグダットでの空爆を開始しました。戦闘は42日間にわたって続けられ、イラク人10万人以上、有志連合軍170人以上が死亡したと言われています。
インタビューの中でブレア氏は、フセイン政権が保有しているとした大量破壊兵器について、「我々が考えていたような形では存在していなかった」と語りました。イラク侵略の根拠となったとされる情報自体が誤りであったことを、イギリスの当時の首相であったブレアが初めて認めました。しかし、よくもしゃあしゃあと「誤りだった」などと言えるものです。英米の正当性もない侵略戦争が、今日のアラブ地域の混乱を作り出す原因になった
のです。その責任は重く、「何を今更……」と言わずにはいられません。
弊会では、イラク侵略戦争の以前より、「イラクに大量破壊兵器はない」と公開で主張し、開戦直前には木村三浩代表ら30数名が現地・バグダッドで抗議活動を行なったほか、その後もさまざまな形で、米・英両国が主張する侵略戦争のイカサマさを訴えてきました。
まさに、ブッシュ・ブレアこそ、戦争犯罪人であると言わざるを得ません。2004年の米国の調査団による検証でも、「イラクに大量破壊兵器の備蓄はなかった」という最終報告が出されました。米・英両国が主張していたイラク侵略の口実が誤りであったことは、もはや今更説明するまでもなく、世界中の常識となっているのが事実です。
イラク戦争後、イラク国内の情勢が不安定化したことが、昨今のアラブ諸国におけるIS台頭のきっかけとなりました。米国が「テロとの戦い」であるとして行っているイラク、シリアでの戦闘作戦はこれといった成果もないばかりか、むしろ破壊を進めていっているだけに過ぎません。また、それを支持しているのは、現在の安倍政権、日本政府の対米追従は、なんともみっともないものと言えます。米英のイラク侵略戦争の戦争罪人を裁くとともに、わが国でも何故、ブッシュ・ブレアを支持したのかと、イラク侵略戦争の検証委員会を再度を起ち上げ、徹底的にあらゆる方面からの検証をしなくてはならないのです。