無辜の市民を守らない権力 | 一水会活動最新情報!

無辜の市民を守らない権力


一水会活動最新情報!-容疑者とされた片岡さん


昨日のエントリー「マスメディアの品格 」でもお伝えした通り、警察の失態が繰り返されています。

そして、失態というよりは、もはや権力犯罪と呼ぶべき事件もありました。

平成18年3月に、高知県内で白バイとスクールバスが衝突する事故が起き、白バイ警官が死亡、スクールバス運転手の片岡晴彦さんが逮捕されました。

この事件は冤罪、というか警察によるデッチ上げの疑いが濃厚でしたが、裁判では有罪とされ、片岡さんは実刑判決を受けています。

いわゆる「高知白バイ衝突死事故」です(片岡さんは再審請求中)。


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警察・検察・裁判所が、みずからの自己保身のために、無実の人間を刑務所に追いやるという、恐るべき犯罪です。

また、下にあげた報道によると、同事件にまつわる警察内部でのさまざまな隠ぺい工作のため、その秘密を知るところとなった警察官が多く、その共犯性から、不祥事などやり放題になっているようです。

これは特異な事件ではありません。「痴漢冤罪」の罠などは、電車を利用する皆さんの身近にも起こり得ることです。

警察を取り締まるのもまた、警察というなら、自浄作用など期待出来ないでしょう。

ならば、警察が頑強に抵抗している取り調べの可視化などをはじめ、あらゆる方法で第三者による警察への監視が必要なのです。

そうして警察を正常化することが、わたしたち国民の義務なのです。(N)

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高知県警による不祥事の隠蔽疑惑を週刊新潮が報じる【文春vs新潮 vol.77】


ガジェット通信

[新潮]「告発された『高知県警』組織的隠蔽工作」

警察とは、不祥事を起こして当たり前の組織だと思われ始めて、どれくらい経つのだろう。いや、昔は警察が潔白な組織に見えていたというのは錯覚で、実は今も昔も不祥事だらけだったのかもしれない。では、なぜ潔白に見えていたのか。それは、不祥事を隠蔽していたからだ。

■微罪で家宅捜索され、起訴された男性

週刊新潮に、高知県警による不祥事の隠蔽疑惑について報じている。話が入り組んでいるので、内容を簡単に整理してみる。まず、今年の1月21日に高知市鷹匠町で、63歳の男性が軽犯罪法違反で逮捕された。起訴状には、県警本部長宅の付近で夜中に大声で歌ったことと、警察官舎の近くで夜中に大声を出したことが罪状として記されている。

法律の専門家は、こんな軽い罪状で、男性を「わざわざ起訴までするのか理由がまったく分からない」(筑波大名誉教授の土本武司氏)と言う。さらに、「そんな〝微罪〟でガサ入れ、つまり自宅の家宅捜索まで行っていた」のである。では、男性はなぜ微罪なのに「ガサ入れ」され、起訴されたのか。

新潮によれば、男性は警察の不正追及に力を入れていた人物だったのである。そして、男性の元には、現職の警官から内部告発が寄せられており、その中に2006年3月に発生した白バイ隊員が事故死した事件に関するものも含まれていた。筆者は、事件発生から現在に至るまで、この事件に注目している。

■男性と白バイ隊員の事故死との関係

スクールバスに白バイが突っ込んで隊員が死亡。警察は、スクールバスが走行していたから、白バイが衝突したと主張し、バスの運転手を逮捕・起訴した。他方、運転手側はバスが停止していたことを主張し、同乗していた生徒や教師など多くの証言を得ていた。だが、その証言は裁判でなぜか採用されず、運転手には禁固1年4カ月の実刑判決がくだった。

ところが、警察が証拠として裁判に提出したが、捏造だった可能性があり、冒頭で紹介した男性は「すでに捏造の実行犯も特定している」と言うのである。加えて、県警内で「証拠捏造が内部で知れ渡っているため、不祥事を起こしても処分されない警察官が続出している」のだとか。

運転手側の再審を請求している弁護団は、「バスのスリップ痕写真」を入手し、フィルム鑑定の専門家による「完全な捏造であるという鑑定書」を裁判所に提出している。つまり、再審ではバスの運転手が逆転無罪となる可能性が出てきているのだ。さて、再審の判決はいかに。

■高知県警は証拠を捏造したのか

県警が、冒頭で紹介した男性を微罪で逮捕・起訴したのは、県警の「不正行為とその隠蔽工作」が告発させないための「口封じ」であった可能性がある、と新潮は指摘している。いずれにせよ、男性の逮捕・起訴が本当に「口封じ」だったのか、また白バイ隊員の事故死でバスの運転手が本当は無罪なのかが、再審で明らかになりそうだ。

県警が証拠を捏造していのかどうか。もし捏造していたのだとしたら、警察の信用は地の底に落ちることであろう。(略)

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高知白バイ事故捏造事件――内部告発警官が続々

週刊金曜日

 二〇〇六年三月、高知市内で暴走白バイに激突されたスクールバスの運転手だった片岡晴彦氏(五九歳)が業務上過失致死罪で禁固刑となり、出所後に再審請求している事件。高知県警の捏造工作が疑われる中、県警が隠蔽に躍起になっている。

 昨年一一月、高知市に住む土地改良換地士の小松滿裕氏(六三歳)が軽犯罪法違反容疑で起訴された。内容は同年八月、小松氏が同市鷹匠町の加藤晃久県警本部長宅の周囲で「加藤、恥を知れ」などと歌い、警官から制止されると大声を出して近隣に迷惑をかけたというもの。

 今年一月二一日、高知簡裁での初公判後の会見で小松氏は「制止などなかった。加藤本部長をなじる『よさこい節』を歌って通行しただけ」と怒った。不自然な起訴には理由がある。白バイ事故で県警が過失責任を片岡氏に押し付けようとバスのタイヤのスリップ痕跡を捏造していた疑いがあることを知った小松氏は事件に対する怒りから、監査請求や公文書開示請求などを実施。小松氏の元には警察から内部告発の手紙が多く届いているという。「多くの良心的な警察官が支援してくれている」と打ち明ける。

 会見では、これらの内部告発の手紙を元に作成された資料を配布。それによれば、捏造にかかわったとされる警察幹部の一人のA警部は採用試験で親しい女性を特別扱いし公安委員会で監査請求されているが、監察課長に対し「自分を処分するなら、事故の全貌をばらす」と話しているという。公用車を好き放題使っているというB警部に対しても県警は注意処分(一二年一二月一八日)しかしておらず、定年退職したC警部も再雇用して守秘義務で縛っているという。

 片岡氏と小松氏の弁護人を務める生田暉雄弁護士は加藤本部長と本部長宅前で制止したと主張する警部や、捏造工作をしたとみられる警視一人、警部二人も証人申請した。

 小松氏は会見で「白バイ事故のでっち上げ事件は高知県民の恥です」と訴えたが、各新聞はまったく報道しなかった。

(粟野仁雄・ジャーナリスト、2月1日号)