台湾楽団日本人メンバーのビザ発給拒否―中国当局
台湾の主要紙「聯合報」の11日付報道によると、
台湾の交響楽団「台湾フィルハーモニー」が11月に中国で行う公演のため、
日本人メンバー3人が入国ビザを申請したところ、
中国当局に拒否されていたことが分かりました。
中国当局は日本人メンバーに対し
「就労や公演を目的としたビザは日本人には無期限で発給しない」
と通告してきた、ということです。
同紙は、沖縄県の尖閣諸島をめぐる問題が今回の入国ビザ拒否の背景にあると指摘しています。
中国の書店で村上春樹氏を始め日本人作家の本が軒並み撤去されている、
というニュースを以前このブログでも取り上げたことがあります 。
尖閣問題で日中両国が政治的に反発するのは仕方ないにしても
文化の世界にまでこうして対立が持ち込まれてしまうのは大変残念なことです。
政治と文化とは、本来分けて考えられなければいけないものです。
しかし現在の日中関係では、政治面での摩擦がそのまま文化面に持ち込まれてしまっています。
こうした現状は、一刻も早く改善されなければなりません。
目下のところ、文化面に政治問題を持ち込んでいるのはもっぱら中国政府の方です。
日本は中国に対し、尖閣諸島が日本固有の領土であることは勿論のこと、
「政治問題を理由に文化交流を停止するのは慎むべきだ」
と強く主張すべきだと思います(F)。