名張ぶどう酒事件。厚い司法の壁
5月29日、名張毒ぶどう酒事件で再審請求を名古屋高裁に退けられた奥西勝死刑囚の支援者らが、
死刑の執行停止などを求める要請書を最高検に提出しました。
特別面会人の稲生昌三氏らによれば、奥西死刑囚は約半年前から食欲が低下、
最近では肺炎を発症。27日には38度の発熱が確認され、外部の病院へ入院しています。
現在は病院のベッドで、片手に手錠をかけられた状態とのことです。

再審請求が退けられたことは、近年、司法の改革が叫ばれる中で、
それに逆行するような司法判断は驚きをもって迎えられましたが、
もはや奥西死刑囚の有罪を覆すことができないと判断して、
せめて死刑の執行だけは…ということなのでしょうか。
問題の焦点が、事件の真相から、犯人とされる人物の処遇をめぐる争いに移り変わるのと同時に、
未だに司法には厚い壁が存在することを強く認識させられる出来事として、
今回の記事をご紹介しました。
(Y)
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