42年ぶり「原発ゼロ」へ
5日、北海道にある泊原発3号機が午後11時3分、定期検査のため運転を停止しました。
泊原発の停止で、我が国にある原発50基が全てが止まったことになります。
我が国において原発が全て停止したのは、昭和45年春以来、42年ぶりのことです。
「原発ゼロ」という事態を受けて、政府は関西電力・大飯原発の3、4号機の再稼働を急いでいますが、
関電の筆頭株主である大阪市をはじめ、福井県、京都府、滋賀県などが再稼働に厳しい姿勢を示しています。
我が国は、電力需要の増える夏を初めて「原発ゼロ」のまま迎える可能性が出てきました。
弊会は20年以上前から核エネルギーの危険性を訴え続けてきました。
したがって、我が国から原発がなくなること自体は、弊会にとっても歓迎すべきことといえます。
しかし今回の「原発ゼロ」について言えば、
政府が「脱原発方針」をきちんと固めた上で運転凍結をしたわけではありません。
そうではなく、現政権があくまで「再稼働」にしがみつきながら、失態に失態を重ねた上に、
この度の「原発ゼロ」があるのです。
我々はそのことを忘れてはなりません。
今後、我が国は原発に代わる再生エネルギーの開発や、
既存の送配電システムの見直しなどを考えていかなければなりません。
「安全保障」というとどうしても軍事面ばかりが強調されがちですが、
今回のフクシマの事故から分かるように、原発事故がひとたび起これば、
戦争が起こらずとも我が国の領土は失われてしまうのです。
我々日本国民は、安全保障の観点からエネルギー自給について真剣に考えなければなりません(F)。
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■第126回 一水会フォーラムのお知らせ
日時・平成24年5月10日(木)/18時30分開場・19時00分開会
演題・なぜ三島由紀夫をテーマにしたのか?
講師・若松孝二先生(映画監督)
場所・ホテルサンルート高田馬場
3階会議室