ブルジョア的腐敗が蔓延する中国
中国では、薄熙来前重慶市共産党委書記が失脚しました。
党内の内紛なのか、事実なのか、真相は分かりませんが、太子党と呼ばれる党幹部の子女に対する、民衆からの反感が募っているのは確かでしょう。
現在は、なんとか民衆の不満をそらす形で支配権力を保っていますが、いずれ、かつてのソ連・東欧のような市民革命が起き、そして共産党が下野するかもしれません。
現在の中国経済は日本以上に新自由主義的な傾向が強く、もはや「共産党」を名乗る政党が支配する資本主義国といってもいいでしょう。
中国がアフリカへ盛んに進出するのも、垂直的分業が可能な地域を求めているのであり、共産主義というよりは帝国主義と呼ぶべきです。
欧米や日本と競合しながらも、中国は世界の資本主義・自由主義経済に組み込まれています。
そうなると、中国のような経済的自由と政治的自由のアンバランスな状態がいつまで続くでしょうか。
北朝鮮並みに政治も経済も不自由ならある意味安定しているのですが、政治と経済の自由・不自由は、どこかで均衡するような力学が働きます。
やがて中国は民主化へと向かうかもしれません。
しかしそれが、日本を含む周辺国にとって、好ましいかどうかは不明です。
米英などは、ほぼ完全な民主主義体制でありながら、極めて攻撃的で侵略的です。
ただし、「中国人は生まれつき反日」といった、本質主義的な非難は慎むことです。親日的な中国人まで敵に回すような愚は避け、中国の帝国主義的構造や中華思想を批判することが求められます。(N)
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中国:注目集まる「薄熙来氏の息子」…派手な生活ネットで
毎日新聞 2012年04月24日 20時46分
http://mainichi.jp/select/news/20120425k0000m030056000c.html
【北京・工藤哲】中国の薄熙来(はく・きらい)前重慶市共産党委書記(62)が失脚したことを受け、息子の瓜瓜(かか)氏(24)の近況が注目され ている。海外に留学している瓜瓜氏の派手な生活ぶりは規制が厳しい中国のインターネット上でも閲覧でき、失脚後も同情論が根強い薄氏や家族のイメージ低下 を当局が容認しているとの見方もある。だが、庶民とかけ離れた党幹部や家族の実態が明らかになることで、党に対する不満や不信感が広がる可能性もありそう だ。
欧米メディアなどによると、瓜瓜氏は11歳の時に両親の勧めで英国に留学し、名門校のハロー校に入学。 この入学は、薄氏一家と親しく昨年11月に重慶市内で死亡した英国人ビジネスマン、ニール・ヘイウッド氏(当時41歳)が手伝った。ヘイウッド氏を殺害し た疑いで司法機関に拘束されている薄氏の妻、谷開来(こく・かいらい)容疑者も、息子とともに英国に滞在していた時期があった。
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■第126回 一水会フォーラムのお知らせ
日時・平成24年5月10日(木)/18時30分開場・19時00分開会
演題・なぜ三島由紀夫をテーマにしたのか?
講師・若松孝二先生(映画監督)
場所・ホテルサンルート高田馬場 3階会議室