鳩山元首相、イラン外相と会談
イランを訪問中の鳩山由紀夫元首相は、現地時間の7日、イランの首都テヘランを訪問し、
核開発問題について同国のサレヒ外相と会談しました。
鳩山元首相は、13日に再開される核問題協議について「対話を通じて問題を解決することを望む」と述べ、
サレヒ外相は「交渉の重要性を認識している」と答えました。
鳩山元首相は、8日にはアフマディネジャド・イラン大統領と会談する予定とのことです。
今回の鳩山元首相のイラン訪問に対しては、与党・民主党内からも反対意見が噴出していました。
玄葉外相は5日、国会内で鳩山元首相と面会した際、「もっと早く相談してほしかった」と不快感を示し、
訪問の取りやめを促しました。
野田首相も、「訪問は政府、民主党の要請ではない」と述べ、元首相個人の活動であると強調した上で、
「本人から直接話を聞くなど意思疎通をはかる」とも語り、
5日中に鳩山元首相と接触して訪問中止を求める可能性に言及しました。
にもかかわらず鳩山元首相が今回こうしてイラン訪問を強行したことで、
民主党政権は元首相のスタンドプレーを阻止できなかった形になります。
「友愛」の理念を掲げる鳩山元首相には、イラン核問題の解決に向けた強い決意があるのでしょう。
中東和平に日本が貢献できれば、という元首相の意欲それ自体を批判するつもりはありません。
しかし、現在は核開発を進めるイランに対し欧米諸国や日本が圧力を強めようとしている微妙な時期であり、
そうした中での対イラン外交は、本来ならば政府内での慎重に慎重を重ねた対応が不可欠のはずです。
結果として元首相のスタンドプレーを許してしまった形の、今回の民主党政府のドタバタ劇には、
国民として不信感を抱かずにはいられません。
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