TPP推進派こそ根拠を示せ!
10月17日、民主党の前原誠司政調会長は、BS11の番組収録で、
環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加への反対論に対して、「私は『TPPお化け』と言っているが、
恐怖感をかき立てている人がいるのではないか。単にあおるのではなく、
自らの危機意識の具体的根拠を示してほしい」と述べ、交渉参加に重ねて理解を求めました。
これについて、反対派の山田正彦前農林水産相は同日の記者会見で、
「TPPお化け」発言について前原氏に直接抗議したことを明らかにしました。
概ね、前原発言についての一般の反応は、「いや、推進派こそ我が国にどんなメリットがあるのか根拠を示せ」
というもので、およそ議論になっていません。
そもそも、TPP問題は農業にやたらと焦点が当たり過ぎるきらいはありますが、
農業問題でも関税撤廃後の日本の農業がどうなるのかなど、
問題点は昨年から随分提出されてきたはずです。
それよりも、推進派の根拠こそ全く示されず、
何かと言えば「開国」だの、「乗り遅れる」だのというイメージばかりが先行し、
では今の日本が鎖国状態なのか、世界の何に乗り遅れるのか、全く分かりません。
以下の発言も然り。反対派が主張する国内農業保護について前原氏は、
「今のままやってもじり貧になるのは誰の目にも明らかだ。
競争力を持った農業分野にするための改革を考えるべきだ」と述べていますが、
抽象的すぎて、TPPに参加すれば何故競争力がつくのか、
どう改革になるのかさっぱり分かりません。
我々が求めているのは言葉の遊びではなく、真摯な議論なのです。