トリポリ陥落か。カダフィ大佐は徹底抗戦の構え
リビア反体制派は23日、首都トリポリの最高指導者、
カダフィ大佐の拠点バーブ・アジジヤ地区を制圧したと報じられました。
先日、気の早い報道ではトリポリが完全に制圧されたとも報じられていましたが、
反体制派に拘束されたはずのカダフィ大佐の次男がテレビカメラの前に現れるなど情報が錯綜していました。
しかし、体制の劣勢は否定できず、カダフィ大佐は地元ラジオ局に対して、
同地区から脱出したことを認める半面、「(脱出は)戦術的行動だ」として徹底抗戦する構えを示しています。

シリアなどの動きなどからも、「自由の波及」や「民衆の力」等と報じられる一連の中東情勢ですが、
それが如何に怪しい構図であるか、ここ何年かの国際情勢を見ればお分かりかと思います。
同日、オバマ米大統領はサルコジ仏大統領と電話会談し、リビア情勢を協議しました。
両首脳はカダフィ政権が崩壊したものとの見解を示し、
カダフィ大佐に権力放棄を求めていくことで一致した、と報じられていますが、結局、「自由」「民主化」の裏には、
こうした国々の思惑が動いていることを分かりやすく伝えるものだといえるでしょう。