太平洋海中に大量のレアアースが埋蔵
この程、ハイテク製品に欠かせないレアアース(希土類)が、
太平洋の広い範囲で海底の泥の中に大量に存在すると、東京大などの研究チームが発表しました。
昨年の尖閣列島沖での領海侵犯事件以来、
懸案となっているレアアース問題の解決につながると期待されています。
東大の加藤泰浩准教授(地球資源学)らによると、
レアアースが多く存在すると見られるのはハワイ付近と、
仏領タヒチ付近の計約1100万平方キロを中心とする広い海域と見られていて、
その海域は主に公海ですが、日本の排他的経済水域(EEZ)にも存在する可能性があるとみられています。
推定埋蔵量はこれまで知られている陸地の埋蔵量約1億1千万トンの800倍の900億トンとみられ、
その数は、2キロ四方の埋蔵量で日本の年間需要約3万トンを満たす計算となります。
埋蔵レアアースの品質も高品質とみられており、
技術的には、海底の泥を吸い上げるだけで採取でき、そのうえ利用に適するというもので、
海底で開発が有望なレアアースの存在が確認されたのは初めてのことです。
このことは、7月4日の英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス(電子版)に掲載されました。
上手く行けば、電気自動車の普及など、環境保護にも新たな道筋をつけそうな発見ですが、
是非とも実現させてもらいたいものです。