ヒラリー・クリントン国務長官がグルジアを訪問
ヒラリー・クリントン米国務長官は7月5日、訪問先のグルジアでサーカシビリ大統領と会談し、
南オセチアなどについて、「グルジア領土の占領を認めないのが米国の立場」と発言。
事実上、南オセチアの独立を否定しました。

同氏は2日のウクライナ訪問をはじめ、ポーランドやアゼルバイジャン、アルメニアなどを歴訪し、
米国の一定の存在感を、こうした旧ソ連圏で示す狙いがあるものと思われます。
しかし、グルジアも先日お伝えしたスターリン像の撤去や、
5月下旬には装備も北大西洋条約機構を意識したものに一新した軍事パレードを行なうなど、
盛んに動きが報じられています。
5月下旬といえば、中旬には弊会が南オセチアとロシアを訪問した直後の時期ですが、
2008年の南オセチア侵略に始る一連のロシアとの紛争以来、

サーカシビリ政権にも野党などから厳しい批判の声が上がっており、
2009年には軍事パレードが、事実上、反対派によって阻止されています。
先日のスターリン像の撤去も、国民感情を刺激しない配慮か、夜中、密かに行なわれています。
そんなにも気を使わねばならないほど、サーカシビリ政権の不安定さ感じます。
今回のクリントン米国務長官の訪問にも、グルジア側としては米国との親密さを強調して、
政権の安定を狙っているのかもしれません。