サミットが開幕
日本時間の6月26日未明、カナダで主要国首脳会議が開幕しました。

主な議題は、やはり世界経済の回復で、
欧州はもともと財政規律唱えていましたが、ギリシャの財政危機に端を発する信用不安を受け、
サミット前に相次いで財政再建計画を打ち出し、一層の緊縮財政で財政建て直し図っています。
ところが、米政府は景気刺激を継続し回復を優先すべきという経済成長を重視しています。
この米欧の対立を前に、新政権発足から始めての主要な国際会議参加となる菅直人首相ですが、
政再建と経済成長の両立を目指す持論を力説しました。
これには、経済協力開発機構(OECD)のグリア事務総長が
「両方を追うべきで、どちらか一つを選ぶ問題ではない」と主張。
日本の主張に「簡単ではないが重要な道筋だ」と関心を示しました。
会議は、ひとまず財政再建の方向で一致を見ましたが、
米欧の対立を表面化させない方向で、各国が歩み寄った形であり、
財政再建と経済成長を同時にこなすという、菅首相の持論に納得した訳ではありません。
日本の自主性をアピールする狙いもあったのでしょうが、まずは面目を保った菅首相ですが、
その力量が試されるのは、これからです。