「はやぶさ」帰還
ちょっと前の話題になりますが、宇宙航空研究開発機構の探査機「はやぶさ」が地球へ帰還を果たしました。
小惑星イトカワに着陸し、世界で初めて地球と小惑星間の往復に成功するという快挙を成し遂げたのです。
このことで日本は小惑星探査の分野で一挙に世界の先頭に立ちました。
それに、ボロボロになりながら地球への帰還を続けていた「はやぶさ」には、
無人の探査機にもかかわらず、多くの人々の心を捉え「頑張れ!」との声援が送られていました。
「はやぶさ」本体が大気圏突入の際に燃え尽きたとき、涙を流す人さえあったようです。
そして、「はやぶさ」が持ち帰った耐熱カプセルはオーストラリアの原野に落下し、無事回収されました。

しかし、X腺による検査では1ミリを越える砂の存在を確認できず、結果としては残念なものとなりました。
それでも、「はやぶさ」の偉業は間違いなく日本の宇宙開発に大きな一歩をもたらすものです。
しかし、この「はやぶさ」の後継機が、事業仕分けによって予算を削られてしまっています。
科学技術の分野などは、すぐに業績に結びつく分野ではありません。
この成功のウラには、無駄な損害もあった訳で、しかし、その積み重ねが最終的に成功に結びつくもので、
そういう点では「無駄だが、無駄ではなかった」ものです。
この「無駄だが、無駄でないもの」にもう少し目を向けていただきたいものです。