月刊「WiLL」十二月号、小林よしのり先生『「廃太子論」はレベルが低すぎる』
月刊「WiLL」十二月号で、漫画家小林よしのり先生の『「廃太子論」はレベルが低すぎる』という、
評論家西尾幹二氏の「皇太子さまに敢えて御忠言申し上げます」や、
ジャーナリスト橋本明氏が展開した「廃太子論」への反論文が掲載されています。
前著「天皇論」が二十万部のベストセラーとなっている小林先生ですが、
「廃太子論」に対する今回の反論文も読み応えがあります。
特に、現行憲法には反対の筈の保守派が、知らず知らずのうちに、
その憲法によってもたらされた戦後民主主義、国民主権に染められている、という指摘は実に鋭いもので、
この問題に対する保守派の矛盾点を突いた小林先生の慧眼には驚かされます。
伝統的存在であるご皇室を、戦後民主主義的感覚で論ずることは無理があります。
西尾幹二氏のように「近代的批判精神」をいうならば、
自らのご皇室や伝統に対する理解がはたして妥当であったか、
といったことも見つめ直すべきではないのでしょうか。
その他、今回の反論文には小林先生の示唆に富んだ発言が多く、
「天皇論」と併用して読めば、さらに理解が深まるのではないでしょうか。
月刊「WiLL」十二月号は、ワック出版より、定価七百五十円で発売中です。
是非ご一読を。