ワークスペースに隣接する和室と廊下を合せたファミリールームにした。
ここは子供達の成長に伴い利用形態の変化が予想されるので、内装は既存の天井壁を塗装するにとどめた。終戦直後、進駐軍が接収した邸宅を米兵がペンキで塗りたくっていたのをみて、父が大憤慨していた。それを思いおこし、躊躇もあったが、やむを得なかった。

 椅子は知人から譲られた戦前からの家具、本棚はダンボール家具を用い、色だけを合せた。

 写真は改装直後の様子だが、この後記憶にないほど小変更を繰返した。最後には老夫婦二人になったため、スタジオとして使い、障子前を妻の陣地、下写真のTVからテーブルまでを私の陣地とした。
 中央部分は休息場にして、ラウンジチェアーを置き、右のダンボール本棚部分にTVやオーディオ機器を置いた。

 

 家の各部分はそれぞれ、使用サイクルが異なる。家の各部分の使用方法を想定し、そのサイクルに合せたリフォームを行うことが快適な家に永く住むためのコツだと思う。