(今回は子どもの事というよりも、家族の旅の気楽な話です。)

 

 

 

 

 

 

 

宮崎駿さんの作品の舞台にもなっている古い港町に、家族で出掛けてきました!

 

 

地域の方々によって大切に守られてきた歴史ある漁港と街並みは、どこを切り取っても味わい深く、魅力的。

 

 

 

 

 

 

子ども達と一緒に街に繰り出して、作品の空気を感じながら、そこかしこに散らばる数々の歴史上のエピソードを掘り返しながら、近くの離島にも渡って美しい自然を楽しみました!

 

 

 

 

 

 

何より宿の建物がサイコー過ぎたのです…。

 

 

体験を重視したくて見つけた、築90年の古民家を改修した素泊まりの宿。2階の和室の窓からは、海が見えます。

 

 

 

 

 

 

宿の用途だけでなく時に地域住民の集まる場として、企画し提供していたのは、この建物の元々の住まい手だった女性の晩年の介護を引き受けていた会社でした。

 

 

このエピソードを踏まえて、建物を体験してみると…

 

 

元々が生活の場としての静かな落ち着きと品の良さを備えた上質な建物で、用途が変わった中でも下世話なところが一切見当たらない。

 

居心地のよいやさしい佇まいから、関わった方々の丁寧で真摯な思いが伝わってくるようでした。

 

 

 

宮崎駿さんのその作品中には、車椅子に乗った地域の高齢者と、高齢者が過ごす施設が登場します。

 

 

 

地域で幼い子どもと共に日常を過ごす高齢者の姿は、以前から宮崎駿さんの中に理想的な形としてイメージされていたものだそう。

 

 

 

これらの話に、なんとなく今回私達家族が泊まった宿にも通じる空気を感じました。

 

宿を選ぶのに、決してそこを重要視したわけでは無かったのですが、主な事業として介護に取り組むその会社、宿のテーマとしてノーマライゼーションを掲げていました。

 

 

 

 

 

 

誰もが心地よく利用できる環境を意識して作られている。宿泊してみて、なんだか結果的にそういう空気が感じられたことが、うれしかった。
本当に。

ここまでで充分過ぎるくらい満足していた私。

 

 

 

 

 

作品では、保育園の隣にくっつくようにして、高齢者の施設が出てきます。施設名に花の名前(ひまわり)がついていました。

 

 

 

宿を管理している会社にも花の名前(さくら)がついていることに気付く。

 

 

 

まるで映画の空気とリンクしているようでした。

 

 

 

 

 

 

 

実際に街中でたまたまその会社の運営する施設を2軒見かけました。

 

ひとつは海沿いで…

 

え、保育園がくっついている…?!!!

 

(一目見てドキンとした瞬間でした。)

 

 

 

帰宅してから、ネットの記事を読んで知りました。

 

宮崎駿さんが長期滞在しインスピレーションを受けたと言われるこの街で、作品中に登場した施設は、今回宿泊していた宿の会社の施設がモデルになっているという話。

 

そこの会社の代表者の、地域の高齢者を強い覚悟と責任感を持って引き受けていることがわかるエピソードを。

 

 

 

そういう空気が宿の佇まいに表れていたのだと…

 

深く深く腑に落ちたのでした。

 

 

 

今回の私達家族の旅は、観光以外にも義母(故人)の故郷を訪ねる目的が有りました。(そこの港町では無く近隣の町です。)

 

亡くなる1年前から要介護の状況で過ごしていた義母の写真を持ち歩いての旅でした。


他にも現在我が家の身近な存在である認知症の叔父さんのことや、宙ぶらりんで居場所を探している最中の子どもの事、いろんな状況と重なって、私には深く感じる部分の多い体験になりました。

 

 

 

同時に、宮崎駿さんの街の空気を切り取る感性や視点の一端に触れ、ズキュンとやられた次第。

 

 

そんなに真剣にそういうテーマの旅では無かったところを、不意打ちにされた気分でした。

 

 

なんだろ、何かのご褒美だったのでしょうか…汗

 

 

また後日、違う角度から旅について投稿するかもしれません。

 

だって、良過ぎたんです、旅の体験が…泣

 

絶賛旅ロス中の私です。

 

 

 

 

 
 
 

おまけ

数日の旅の後で帰宅してみたら、近所の池でオタマジャクシを発見。ヒキガエルの卵は、見逃してしまったみたい。あんなにチェックしていたのになぁ…!