森田雄三Mws #19 東北へ | イッセー尾形・らBlog 高齢者職域開拓モデル事業「せめてしゅういち」

森田雄三Mws #19 東北へ

吉村順子

わたしは今福島に向かっています。月に一度福島中通りの病院で心理士として、活動しています。これもワークショップの参加者の方から声をかけていただいて繋がったご縁。

神戸が地震で被害を受けた時、わたしは日本海側に住んでいました。その春は、何度か足を運び避難所で活動をしましたが、次第に足が遠のきました。復興が進まず、灰色の展示場のような家が増えていき、海も見えぬほど高いマンションが海岸沿いに建てられていきました。

役に立たない自分を責めるような、変わっていく街に文句をつけたいような、うまく機能しない気持ちでしたが、それも日々の忙しさに紛れました。
そして、2011年3月11日が来ました。

海と水の圧倒的な力、流されていく車、家、人。白い煙をあげる原発。大事な命の犬猫すら、置いていく理不尽。埋まらない神戸の傷が、開くように感じました。声をかけてくれたのは、福島中通りの病院をフィールドワークしている情報学の研究者。

役に立たない自分の存在を、神戸のときのままに持て余し、自分なりに辛いと感じていて、ありがたかった。
雄三さんの投稿にあるように、援助がありがたいとはかぎりません。でも、その場に受け入れられることは、何よりわたしにとってありがたいことでした。遠慮戸惑い、勘違いはあったにしろ、活動も四年目に入りました。

一方でワークショップにおいて、人のこんがらがった自己意識を相対化し、一方で、実際に東北に行くことができるのを大切にしています。
そんななか、昨年、福島いわきの避難所ですてきなワークショップ芝居が成立しました。これはまた、次の投稿で。^_^