弥山から天河までの道のり | いしだ壱成オフィシャルブログ『Arrivals』powered by アメブロ

弥山から天河までの道のり

まさかの出来ごととはあるものだ。
最近、やけにこういうことが多い。

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しかも、かなり唐突に、
そう言った出来ごとはやって来る。

先日、仕事の兼ね合いで広島を
訪れたとき、宮島に足を伸ばして
みた。

旅は好きだし、神社も好き。
お寺にも興味はあるけど、
まだ僕には早いかな?と思って、
いまはまだ勉強中。

特に空海さんに昔から惹かれてて、
真言やらルーツやらを探っては
いるけど、ぶっちゃけまだちんぷんかんぷんに近い。

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宮島では、厳島神社に参拝をして
地元の仲間たちと、釣りをしたり、
宮島にそびえ立つ弥山に『軽い山登り』に行こうという、そもそもの話しだった。

というのも、不思議な御縁が
あって、今週末に芸事の神様、
つまりは弁財天様が祀られている
奈良県は天河神社の奉納に参加
させて頂くことになった。

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厳島神社に祀られているのも、
弁財天様。
天河さんと同じ神様である。

このタイミングで広島に行くのだから、ご奉納の前にご挨拶にと思って
いたら話しが急転直下、突如として
天河神社の能の舞台で舞いを踊って
くれないか?との申し出を頂いた。

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僕は能など舞ったこともなければ、
はっきり言って、部外者もいいところ、奉納に参加させて頂くだけで十分と最初は丁重にお断りしようかと思った。

だが、天河神社の方からも是非にとのお返事を頂き、そこで震い立った。
どうやら、出演者の一人の方が突然に降板された様子。

幼い頃、暗黒舞踏が好きだった。
舞踏をやる大人も身近にいた。
子供ながらに、色々と教わった。
出来なくは無い。
やってみよう。


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これまでの短い役者人生。
僕は人様の為に演じて来た。
だが、今回は訳が違う。
神様の為に舞い、演じる。

どの舞台も『もう幕が下りたら死んでもいい』と思いながら演じて来た。
特に前回のルドビコ★で演じた光と闇の王子レイアティーズはそうだった。

だが今回の舞台は、言ってみれば人生初の大舞台だ。
いまはとにかく武者震いが止まらない。

僕が今回演じるのは、東南西北を護る四神の一人、南を守護する聖獣、朱雀。

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勉強の為に読んでいる陰陽五行の本からの引用で恐縮だが、現代の京都、
もしくは東京に当てはめると
こうなる。

こうして現代都市は四神に守られている様だ。

平安の時代から変わらず、この
理念は守られているという。

北に玄武。

西に白虎。

東に青龍。

そして南に朱雀を配置する。

まさか、神々の御前でしかも朱雀を演じることになるとは思ってもいなかった。

その御礼とご挨拶の意味もふくめ、
弁財天さまの待つ天川村に足を踏み入れる前に、厳島神社にいってお参りをする筈だったのだ。

参拝の後まさかトレーニング代わりにと軽い気持ちで登った弥山の山の上にあんなパワースポットがあるとは思いもよらなかった。

そして、中腹のお社でシャッターを
切った瞬間、こんな光が映った。

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演目はアジアの統一、世界平和を
願うもので、特に名前は無い。

だが、今回の演目にはアジア、特に韓国と中国と日本とがようやく『ひとつ』になるという事を祈る我々にとって非常に重要なテーマが台本にある。

中国といえば、今秋、中国CCTVが満を持して放映する大河ドラマ『孔子』で、弟子の顔回をやらせてもらったばかりだ。

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そして、これからも沢山中国で仕事をして行く。そして、こんな僕でも日中友好の架け橋になれれば本望と切に願っている。

『中国の女性の神様が後ろで導いてるんだね』

と、昨日さらりと関係者の方に言われた。

神道に詳しい知人に聞いたら確かに渡来型の神様で、いまは日本の白山を守護する姫神様だという。

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中腹を越え、弥山の頂に登ったあたりでただならぬ雰囲気に包まれた。

生まれて始めての経験だった。

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頭のなかに語りかけて来る存在が
いた。しかも沢山。

何を話したか、もうすぐ天河神社の本番がある為ここでは書くのは控えるが相当な会話を神々と、した。

ただひとつだけ書くとしたらば、ひとこと『頑張りなさい』と弁財天さまがおっしゃってくれた。

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小雨がしんしんと降り注ぎ、霧が立ち込めたかと思えば、からりと晴れ渡る不思議な天気のなか神々に導かれるまま弥山参拝は続いた。

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不覚にも途中で分かったのだが、ここは弘法大師、つまり空海さんの修験場だった様。

道理で、凄まじい霊気に包まれている訳だ。

パワースポットなるものには興味があり、今までも幾度となく日本中のスポットを訪れていたが、桁が違った。

計り知れないほどのパワー。

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どうしてこんな巨石が山登りの頂にあるのかも解らないし、どうしたらこういう地形になるのかも解らない。

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もはや考えることも放棄して、
ただ耳を傾けた。

道すがら姫神様が時折嬉しそうに語りかけて来る。

『待っていたのよ』

それには流石に気づかなかった。
とにかく、いまようやく彼女が僕にお役目を与えて下さったのだ。

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とにかく朱雀を演じ切る。
奇しくも、今回も光から闇へと堕ちる朱雀を演る。

これを読んでくれている光の戦士たちの想いを胸に光と影を纏い多いに舞ってこようと誓う。

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たくさんの愛をありがとう。
みんな、ここまで導いてくれてありがとう。感謝します。

今日、山に入ります。

愛をこめて。
世界の平和とアジアがひとつになる事を祝って。

行って来ます!

壱成