ISSE -2ページ目

みかんの楽校スタッフミーティング

昨日は「いせはら みかんの楽校」のスタッフミーティングをしました。
今年度の振り返りをして、次年度の実施計画を立てました。

今年度から「まるひろ園」さんとの連携によりスタートした「みかんの楽校」。
年間通じて農作業を体験してもらうことにより、単にみかんの収穫を楽しんでもらうだけでなく、その生産過程について理解を深め、さらには、食や農について考える機会にしてもらおうというプログラムです。
ご参加いただいた方からは、おかげさまでおおむね好評をいただいたのですが、初めてのことなので、反省も多くありました。

たとえば、
・タイムスケジュールや時間管理、役割分担をもっと明確にすればよかった。
・選果などの作業をスタッフがもっとちゃんとできるようにすべきではなかったか。
・参加者同士の交流が生まれるような仕掛けを入れてはどうか。
・作業の流れはあれでよかったか。待ち時間が手持無沙汰でなかったか。
など。

しかし、こうした反省があがることで改善点を明確にして、次回以降のプログラムをより充実したものにしていくことができるのです。まだまだ良いプログラムになるポテンシャルがあるということです。


次年度については、立ち上げメンバーの1人が4月から新社会人となり、これまでのように運営に関わることが難しくなるため、スタッフの戦力ダウンは否めません。

しかし、新たなメンバーを加え、また、前記の反省も踏まえて、さらに充実したプログラムをつくっていきましょうと確認をしました。
詳細は近日中にご案内できると思います。


終了後は、打ち上げということで、まるひろ園さんのご配慮により、かまどでご飯を炊いて、畑からお野菜を収穫して、調理して、皆で昼食をいただきました。







採れたての旬のお野菜をさわやかな春の日の中でいただくというなんともぜいたくな食事です。もちろん、みかんもいただきました。

引き続き次年度もどうぞよろしくお願いいたします。

くじら

「農家のお仕事~小田原編」-第53回丹沢の会レポート

昨日、3月8日(土)は、第53回丹沢の会「農家のお仕事~小田原編」と題して、小田原の果樹農家、「あきさわ園」さんにお邪魔し、農作業をしつつ、同園の秋澤史隆さんよりお話をお聞きしました。

この日は朝から小雨の降るあいにくの天気でしたが、現地に到着した9時ごろには幸い雨はやんでいました。

まずは、農作業です。
秋澤史隆さんより、この日の作業について説明を受けます。



キウイフルーツの畑作業と、竹林整備、ジャムづくりの作業をするということで、チームを分けました。

作業の現場に移動しつつ、みかん畑や貯蔵庫を案内してもらいました。



収穫したみかんは、一旦貯蔵庫に入れて熟成させます。
保管する場所を時期によって変えたりと、おいしいみかんになるよう、手間暇をかけています。
ちなみに、この貯蔵庫は、全部手作りとのこと。
昔の人はなんでも自分たちでつくったのです。

それから3つのチームに分かれてお手伝いをしました。
僕らのチームは竹林の整備です。



人の手を入れないと竹林は荒れていきます。
立ち枯れた竹の除去を除去して、人が入れるようにしました。
これがなかなかの重労働です。

午前中の作業を終えて、みなでお昼をいただきました。
おうちの前にみかん箱を並べて即席のテーブルをつくって囲みます。



お昼までにすっかり雲が消えて、こんな感じに青空も見えてきました。
気持ちいい。



昼食をいただきつつ、秋澤さんより、就農までの経緯や果樹栽培のこだわり、今後の展望などをお聞きしました。




子どものころから農業に憧れていたわけではないといいます。
大学時代に海外移住を目指すサークルで活動し、在学中に南米やアフリカを放浪して、そこで、食や農の大切さを感じ、改めて農業をしたいという気持ちになったといいます。

確かに今の農業は、産業としては多くの課題があります。
けど、可能性もあります。

たとえば、都心から1時間強のエリアで、これだけ豊かな里山が広がっているのだから、田舎暮らしを目指すひとたちが、その準備段階として、里山体験をする場所として活用するとか。
あるいは、冬場しか使用しないみかんの貯蔵庫を、夏場に活用してイベントや活動を行うとか。
いろいろとおもしろいアイデアが出てきます。

欲しい未来は自分でつくる。

どうしたいかを考えて、実行していくことが必要だということです。

あんなこともできるかも、こんなこともできるかも、とあれこれ考えながら、実践を重ねていく秋澤さんの前向きな姿勢に、こちらの気持ちも感化されます。


午後はまたそれぞれ分かれて作業をしました。
キウイフルーツの畑で、剪定して落ちた枝を拾いました。
地道な労働です。

途中、剪定や接ぎ木の仕方などを教わりました。
こちらの講師は史隆さんのお父様です。





いわゆる収穫シーズン以外の地味な作業をすることは、食のありがたみを体感するうえでとても重要です。こういう作業があって、おいしい果物をいただけるということが、よくわかります。
ありがたいことです。


こんなふうに、夕方4時前まで作業をしました。

ご家族にご挨拶をしたあと、直売所を見学して解散です。






農業体験や、加工品の製造販売などを通じて秋澤さんが目指しているのは、農を核としたコミュニティ形成です。
食という誰にとっても必要不可欠な要素を核に、人の繋がりをつくっていく。
そのためには、いのちが豊かに育まれる里山は、ぴったりのステージです。
そして、人の繋がりができることが、そのまま農家としてのご商売につながっていく。
すなわち、「秋澤さんのところのキウイが食べたい」というお客さん(=ファン)になっていくということです。

まだまだやりたいことはいろいろあって、けど、マンパワーが足りないとおっしゃっていました。
ぜひともご一緒させていただきたいと思いました。


お忙しい中、丸一日ご対応いただき、ありがとうございました。


【第53回丹沢の会「農家のお仕事~小田原編」開催概要】

日時 2015年3月8日(日)9時~16時30分
場所 あきさわ園(神奈川県小田原市沼代1215)
講師 秋澤史隆様
参加者 11人


くじら

「いせはら みかんの楽校」最終回!

昨日、1月10日(土)、伊勢原のみかん農家、まるひろ園さんにて、「いせはら みかんの楽校」の第3回にして最終回を開催しました。

好天にめぐまれ、今回も18名のみなさんにご参加いただきました。
ご家族連れを中心に、老若男女、幅広い世代、性別、立場のみなさんです。

最終回のこの日は、収穫したみかんの選果作業を行いました。
収穫したみかんはそのままお店に並ぶのではなく、その前に多くの作業行程があります。
地味で、根気のいる作業ですが、これによって、私たちは優れた品質のみかんを手にすることができます。
そういうことを感じて頂くために、たっぷり時間をかけて、ちょっと嫌になるくらいまで、選別やサイズ分け、袋詰めなどの作業をしていただきました。

最初に、目選別です。
目視で、外観の悪いものや、傷のあるものをえり分けます。
これがなかなか根気のいる作業です。
慣れるまでにも時間がかかります。





そんなたいへんな作業ですが、子どもたちも真剣にやってくれました。

目選別を終えたみかんを次は、サイズ別に分けます。
LL、L、M、Sなど、大きさを揃えて販売するため。
これは、機械がやってくれます。だだーっと流すと、サイズごとにえり分けてくれます。



その後、みかんは、品種によって、一定期間、貯蔵庫でねかせます。
酸味を落とすためです。
甘さが増えることはありませんが、時間を置くことで酸っぱさが減るので、甘く感じるようになるということです。

で、最後に、そのねかせたみかんを、袋詰めして、ラベルと値札を貼ります。



ここまでやって、やっと、お店に並べることが出来る状態になります。
袋の詰め方も、ただ詰めればいいということではありません。
見栄え良く袋に収まるように、コツがあります。

作業はここまで。

その後、休憩も兼ねて、みかんのクイズ。
栄養成分や加工品などについて、少し、お勉強していただきました。




そして、この日のお昼は、お正月ということで、皆で餅つきをしていただきました。ちいさな子どもたちもみんな一緒になって、おもちをつきました。





おもちと一緒に、あたたかいお味噌汁もいただきました。
かまどで、大鍋でぐつぐつ煮たお味噌汁。
具材は、大根、京芋、ネギなど、全部伊勢原産(!)です。





この日で、今年度の「いせはら みかんの楽校」の全3回のプログラムはすべて終了です。

反省すべきところも多くあると思いますが、まずは、こうした企画を実施できたことと、多くのお客様に楽しんでいただくことができたこと、すなわち、ニーズがあるということがわかったことは何よりの収穫です。


初めての企画で、どんな内容になるのか、実施する側もよくわからない状況の中で、ご参加いただいた皆様には、心より感謝いたします。
また、学生たちに貴重な機会を提供してくださった、まるひろ園のみなさま、ありがとうございました。
それから、長い期間(約1年半)かけて企画、運営を担った学生たちもご苦労様でした。

今年度の振り返りをしっかりしたうえで、今後、よりよいプログラムづくりをしていきたいと思います。

【いせはら みかんの楽校 第3回 開催概要】
日時 2015年1月10日(土)10時~13時
場所 まるひろ園(神奈川県伊勢原市)
参加人数 18人


くじら