医師の勧める治療法が最も優れているのか
医師は前立腺がんに詳しい??
告知後「先生を信頼して全て任せるしかない」と思われるかもしれない。しかしそれはいけない。苦しいからといって、自分の命がかかった決断を目の前の医師に託すというのはどうだろう、なぜなら・・・
泌尿器科医は”前立腺癌に詳しいはず”とお思いでしょうが、泌尿器の疾患には前立腺がん以外にも、膀胱がん、尿管癌、腎臓がん、精巣がん、前立腺肥大、尿路感染症など多々あり、すべてに精通しているわけではない。
泌尿器科は疾患の治療において外科手術が中心であり、手術には詳しくても”他科の治療である多様な放射線治療には詳しくない”と考えたほうが良い。前立腺癌に詳しい医師であっても、もし勤務する医療機関に高額な医療システムが導入されているとしたら、患者に適している治療法かどうかより、そのシステムの使用を優先するかもしれない。
さらに他院の治療法を含めて考えるなら・・もし医師がより優れた治療法が他院にあるのを知っていたとして、それを患者に伝えるだろうかと考えてみる。ん~どうでしょう、多くの医師はそんな話を切り出さないように思える。
医師は妥当な治療法を提案しているのであって、それが最善とは限らない
前立腺癌患者を多く診察、治療を行っている医師の意見であれば尊重すべきかもしれないが、医師の意見は、それが患者の根治性を最優先に考えたものであるかどうか疑った方が良い。結局のところ泌尿器科・医師であっても”最も根治性の高い治療法を勧めてくれるとは限らない”と考えるほかない。
「完治」は私たちに共通する願いだが、医師を信じて、その言葉通りに従ったのだから良い結果になる、なんとなくそう思うかもしれない。しかしそんな方は、もし再発したら”先生を信頼したのに裏切られた”と思うでしょう。
しかしながら医師は妥当な治療法を提案しただけ、にすぎませんから、再発した場合でも単に「頑張って直してゆきましょう」と励まされるだけです。
苦しい精神状況の中でも、治療法は自分で探す以外にありません
治療の許諾 医師の説明義務 患者の権利
なんとしても完治したい。そのためにはどの治療法を選ぶのかが肝心です。医師の勧める治療法に納得して治療を決めたが、ネットで調べたらどうも別の治療法のほうが良さそうなので迷っている、そう思われている方もいらっしゃるでしょう。大丈夫、一度決めた治療予定の医療機関でも治療法でも取り消すことができます。
患者には自分の治療法について自由に決定を行う権利があります。この権利を行使する前提として、必要な情報を得る権利を有しています。つまり医師は治療法に関して公平で十分な説明を行うべきですが、現実には短い診察時間の中でそれがなされぬまま”治療の選択を迫られること”も少なくありません。
もし、医師の説明が不十分で、よくわからぬまま治療を許諾したのであれば、それは真の許諾ではありませんから、その治療予定を取り消すことも患者の正当な権利です。また、これまで検査でこの病院にお世話になっているから”ここで治療すべきだ”とまでは考えなくても大丈夫です。
インフォームド・コンセント(informed consent)とは、「説明を受け納得したうえでの同意」という意味です。医師が病気や容態、つまり患者さんの体の中でどのようなことが起こっているかということや、検査、治療の内容、処方される薬について十分な説明をし、患者さんは内容をよく理解し、納得した上で同意して治療を受けるということです
患者さんの治療に関する意思決定| 中外製薬株式会社
私の知る医療機関では、仮に手術前日であっても「患者の意志を尊重し手術を取り消せます」という話であったが、現実に前日手術を中止したいと申し出たところ、手術をするよう強く説得されたとのことでした。もし治療法に迷いがあるなら、病院への配慮として半月とかそれ以上前にはっきりとした意思を伝えるべでしょう。

