私も負けじとルアーを投げるがまったく釣れない。

「このルアーつけてこうやって巻き上げてみろ」と父がアドバイスをしてくれたので、

そのとおりにするとすぐにあたりがあった。


30センチ程度であったが、私は初めて魚を釣れたことに満足だった。

と同時に、一人前になったと思った私が父親にいまだに

ルアー選びや釣りの仕方を教えてもらっているということに気づき、

まだまだ自分も半人前だなぁと思った。

釣りは親子の会話がなくてもコミュニケーションの取れる手段なのだ。
場所は山中湖で、

どうやらバスフィッシングのようだ。

ルアーをつけて遠くへ投げ、

リールを巻きながらブラックバスを釣る

ということくらいは知っていたので、

適当にルアーを選んで釣りを開始。


ミミズなどが触れないことに気を使ってくれたのであろうか、

父もルアーをつけて遠くへ投げる。

ほどなくして父に当たりが来る。

なかなか大きいようで35cmくらいであろうか、

見事に釣り上げたのである。


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30歳を過ぎて一人立ちできるようになった。

恋人とも婚約し、新たに家庭を持とうという時に

父から「久しぶりに釣りに行かないか?」という誘いがあった。

父は来年定年退職ということで、

役職も定年になって、時間がたくさんできたこともあってか、

釣りを新しい趣味としていた。

私はというと、まったく釣りというものはしたことがなく、

第一ミミズやコウジのようなうねうねとした虫を触ることが出来なかった。

しかしせっかくの父からの誘いでもあり、

新しい家庭を持ってしまえばまたゆっくり話すこともなくなるだろうと思い、

二人で釣りに行くことにした。


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