「Mr.BRAIN」も13弾になりました。
これまでにも人間の脳について色々と書いてきましたが
今日の脳科学のお話は脳とストレスについて。
ストレスに対しては男性よりも女性のほうが強いと一般的に言われています。
それは何故か!!
元々、女性と男性の脳はさほど違いません。
正し、違う面もいくつかあり、まずは体積。
成人男性が1400g~1500gに対して、成人女性は1200g~1250gです。
しかし、脳の大きさが大きいから頭がいいとか優れているということはありません。

機能的な違いは男性が脳の一部分を集中的に使うのに対して、女性は脳の広い範囲を使っています。
これは言語中枢を使う会話などに大きな違いが出ます。
男性は会話中に言語中枢がある左脳部分を使っているのに比べ、女性の場合は脳の全体的な部分を使って会話しています。
男性に比べ女性が感情的に会話するのは、この違いからと言われています。
もうひとつは 右脳と左脳をつないでいる神経線というものがあります。
これの長さが女性に比べ、男性のほうが20%も少ないという違いがあります。
これが何の違いを生み出すか?これは洞察欲の違いに出てきます。
女性のほうが気配りが細やかだったりするのはこの違いがあるからです。
では、なぜ違いがあるのか?女性は出産、子育てとあります。
これには洞察力が不可欠です。よって進化の過程の中で女性と男性の神経線の違いが出てきたと思われます。

少し横道にそれましたが、本題のストレスの違いについてですが、
英国メディアの報道によると、米国の研究チームが、女性の抗ストレス能力(ストレスに対しての抵抗力)が男性より高いことの理由が、女性ホルモンの一種にある「エストロゲン」という物質が大脳に送るシグナルにあることを突き止めた。
要はストレスを感じたときに大脳が「エストロゲン」という物質を送り、ストレスを軽減します。
このシグナルがストレスによる有害物質の大脳への影響を弱めるのだそうです。

しかし、一方で働く人のうつ病は、女性5人に1人(17%)、男性の8人に1人(13%)の割合で仕事の ストレスに起因しているとの結果報告もあります。
このデーターの場合、一見女性のほうがうつ病の発症が多いように感じますが、隠れうつ病と言って、うつの症状が出ているのに我慢していたり、特に男性の場合、職場にうつ病だと言うことを知られたくないと言う人が多いので、こちらのデーターもあいまいな要素があります。

こういう「エストロゲン」という物質の抗ストレスの研究が何の役に立つの?と言えば、こういう研究が薬などの治療に役に立ってきたりしますので、世界中では様々な研究者、科学者がいろいろな研究を行っています。
時には代わった面白い研究もあるので、ネットで見てみるのも面白いかもしれません。