唇を触る、舐める、噛むなどの行動は私たちが、フラストレーションを感じた時に無意識のうちにやることが多いといわれています。
人はこうすることによりストレスを軽減したり、緊張を緩和しています。

この行動を心理学的にみると、唇への自己タッチは乳児の時に心のバランスをとるために行われていた動作で、母親の乳首の接触のなごりです。

乳児は母親に抱かれて母乳を吸っているとき、絶対の安心感と満足感を得ています。
したがって、大人になってからもストレスや緊張にさらされると、無意識のうちに唇に触れて不安を軽減させたり、満足感を得ています。

フロイトの発達理論では、唇は口唇愛的性的欲求の対象としています。

乳児期を過ぎ、幼児期、学童期に入ってからも寝るときにタオルやぬいぐるみを手放せないことがあります。
これは愛着行動(子どもが母親に示す行動)の不足ということも考えられます。
こういった場合は添い寝をしてあげたり、子どもと触れ合う(からだに触れるスキンシップ)時間を日中増やすことを心がけることも大切です。

子どもの場合、自分の不安を理解することも難しいですし、言葉にして伝えることなどできません。
この時期に無意識のうちに感じた慢性的な不安は、大人になってからも持ち続けるケースも多くあります。

僕も仕事上、この唇に触れるなどの行為をよく目にします。
その場合、相手が緊張や不安を感じていると行動から見てとれることがあります。
そんな時は外の景色や最近見たテレビの話など、軽い話に切り替えるようにしています。