THE音楽三昧の日

人って引きこもると
基本ネガティブな事しか
基本ネガティブな事しか
考えなくなるから
あんまよくないんだけど

部屋で何かに熱中するなら話は別

集中できる
精神と時の部屋が必要なのだ
自宅で作ったMIXテープを
練習場所に持っていって
出来立てホヤホヤの音楽で練習する
それを高校生から30歳位まで続けた
みんな新しいテープが
待ち遠しい表情で集まっていて
僕がポケットからテープを出すと
みんなが
「新しいやつ!?」と
嬉しそうなリアクションを
してくれるのが楽しみだった



自分で作ったもので
僕だけが新譜の内容を知っているから
音ハメもバンバンできる



みんな
「ずるいって~」と言いながら
1週間位の時が経つ
みんながそのテープに
馴染んできた頃に
僕は新しいテープを持ってくる



この繰り返し

特に毎週金曜日は
DMRの試聴機コーナーが
交換の日だったので
その日に購入したレコードを
その日にMIXし、
練習場所に持って行くのが
最も熱い感じだった





金曜日に購入したレコードをMIXして
土曜日のショーケースに使うのが
快感だった

だって渋谷DMRが
新譜が入ってくるスピードが
1番早かったからね



まだ誰も知らない曲で
ショータイムに望むのは
モチベーションが上がった





今は曲があり過ぎるし
ダウンロードの時代だから
指だけ動かせば
何でも簡単に手に入ってしまうので
その楽しみ方の感覚は
なくなってしまったけどね



そのかわり今は
パソコンにいっぱい曲を詰めて
たくさんのニーズに答えられるように
いつでもスタンバイしている

あの時練習場所で
僕のMIXテープを楽しみに
待っていてくれてたあいつらのように
喜んでくれる奴らが
どこにいるかわからないからね
