少し前に公立中高一貫校の進学実績について書きましたか、これから公立の進学高校受験の方向けに授業について書いてみます。
地元中学に通っている娘の中学の授業は、教科書に沿って進められていきます。
定期テストも教科書ワークを中心に出題されます。
では、外進生ありの公立中高一貫校はどうなのか?
息子の公立中高一貫校のホームページや学校説明会では「深掘り学習はやりますが、私立の学校のような先取り学習はやりません」との説明でした
しかし、蓋を開けてみると…。(息子の学校のケースになりますが)
確かに、教科書を端から順にどんどん進めていくような先取りはしてません。しかし、授業の内容は中1の一学期からほぼ高校の内容でした。
深掘りを言い換えると、部分的な先取りと同じ意味だと思います。
数学で例えます。まず、授業時間は地元中学とほぼ同じです。ただ、クラスは1クラス20人の少人数でやります。これは、英語の授業もおなじ。
先生は、中学の教員免許を持っている高校の教師がやります。これは、全ての教科というか中学の教師はみんな元高校の教師です。
転勤するときは、高校に戻ります。
中1の一学期に一次方程式の授業をやりますが、その時に一次不等式と場合分けも一緒に学習します。
一次不等式と場合分けは、数Ⅰの教科書に載っているもので中学の範囲を越えています。
中学の検定教科書は、始めに用意しますが1年間一度も開かれることはありません。
授業はプリントで進められ、そのプリントをみると高校教科書のコピーや青チャートと同等の例題のコピーが使われていたりします。
あとは、体系数学の教師用の教材など。
内容は、哲学的な内容が多く雑談で終わってしまうこともあります。宿題は、それほど多くありません。
なんでも学習指導要領では、中学の検定教科書を最低限やらなくてはいけないけれど、上限についてはやってはいけないということではないようです。
中1の冬にデータ解析の授業では、偏差値の求め方を学習していました。
中学2の三角比の授業では、チュバの定理やメネラウスの定理を学習してます。
どれも、数1の内容です。私立の中高一貫校では当り前ですが、公立中高一貫校でも部分的な先取りをしています。
ただ、どうやら中学3年までやっても数1Aまでのようです。あくまで、中学の内容をやるついでに深掘りしているようです。
高校になると高校受験で入学してきた人と混合クラスになり、また数1Aを始めから学習することになります。
他の教科も同じような感じです。
あとは、週1で研究論文の授業があり1年かけて論文を完成させます。
変わったところでは、国立大学の医学部の研究室に行き1日授業をやったり、国立大学の工学部の教授が中学に来て大学の講義をしてくれたりします。
英語の授業は、中2からオール英語になります。
全てにおいて言えるのは、大学受験のための勉強というより深掘り学習で興味を持つきっかけを作ろうという意図を感じます。