「今季こそは優勝だ」と昨季はよく言われたものだった。チームは育成と外来の選手が上手く融合し理想的なチームであった。が、幸いにもそうでないから、1年前、昨季は”いつものように”後半戦に失速。2年連続3位という屈辱を味わった。
ウィーンのラトル会長が今季も無冠ならば「現場介入」との噂がピッチ外で囁かれているACウィーンは今季が正念場なのだ。
しかし、私は今季こそウィーンは優勝候補だと思う。
その理由は以下の3点である。
1、MF&FWの選手層UP
昨季はCLとリーグ戦の厳しい戦いを固定メンバーで戦ってきた。リーグ・アンでも敗北が許されない厳しい戦いが続く中、監督はベンチにいる選手や新加入の選手を出場させる余裕はなかった。
結果的に主力選手を休ませる事ができず、それが後半戦失速に繋がった大きな要因と言われている。
今季は「D2リーグ最優秀選手賞」を受賞したアフィジフスキーを獲得した。彼の実力はこのタイトルで証明されている。厳しい戦いの中でも充分ピッチに送り出せる事は出来るだろう。
さらにヴィルトスフトのレンタル先からの復帰が頼もしい。ポルトガルの地で充分な活躍を見せ、練習試合でも3試合で2得点。監督も「彼の復帰は今季最高の補強だ」と喜んでいる。
新しい戦術にヴィルトスフトがCFに入った時、カイセドが右ウィングに移るという選択肢もある。
これはベランダの休養にも繋がるし、良い選択肢だと思う。
2、選手の成長が今季ピークである事
ウィーンのコンダクターであるムザッチは総合値90という高い数値をたたき出している。総合値74であった3年前とは想像もつかない。
さらにトップ下のカンドレヴァ。彼もムザッチと同じ30歳になるが、今が一番コンディションが良い。
ナンドランと共にウィーンの中盤を掌握するこの2人の成長は大きい。
さらにラトル会長との不仲が知られるバラックも今季で20歳を迎え、次第に頭角を見せている。
3、マルセイユの戦力低下
今季、マルセイユはベンゼマをマンチェスターシティへ放出した。
しかし、代わりの選手は獲得しておらず、宿敵マルセイユの戦力低下はウィーンにとって大きな武器となる。