けん化反応の仕組み | 日々つれづれ

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はづきのアタマの中。

石けんを作ってるみなさまなら、
石けんができる反応式を見たことはあると思います。

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油脂は、3つの脂肪酸と1つのグリセリンがエステル結合した「トリグリセリド」からできています。

ここまではみなさんご存じですよね。
私も知ってました。

が、このけん化反応、
どのような段階で進んで石けん(脂肪酸ナトリウム)になっていくか、
実は私、知りませんでした。

トリグリセリドが一度に反応して、石けんになってると思ってました。
上記の反応式が一度に起こっている(トリグリセリド単位で反応している)と思ってたんですね。

でも違うんですな。

「逐次的に」反応していくのです。

油脂のトリグリセリドは、
アルカリ水溶液に触れると順次分断されていって、
トリグリセリド→ジグリセリド→モノグリセリド、と変化していき、
最終的に、脂肪酸ナトリウムとグリセリン、に完全に分解されます。
(ジグリセリド:脂肪酸2つとグリセリンが結合したもの
 モノグリセリド:脂肪酸1つとグリセリンが結合したもの)

このあたりをわかりやすく説明しているサイトを教えてもらいました→

石けんを作るときに、ソーダ量をディスカウントして作る人が多いと思いますが、
けん化反応は上記のように、アルカリ水溶液に触れたものから「逐次的に」起きるので、
(正確に言うと、反応する順番があるのですが、ここでは割愛します)
ディスカウントした分、たとえば10%ディスカウントの場合、
10%分、もともとの油脂が残っているかというと、そういうわけではなく、
反応途中で止まってしまったジグリセリドやモノグリセリドが残っているわけです。
もちろん、トリグリセリドのままで残ってることもあります。

また、90%分の脂肪酸ナトリウムは生成されていますが、
残り10%は反応途中だったりするので、
90%分グリセリンが生成されているわけではありません。
(グリセリンはジグリセリドやモノグリセリドについたままなので)



・・・知らなかったんだよー、この仕組みを。

でもね、ご存じの方も多いみたい。
勉強が足りなかったと反省しました。

「石けんの化学」を知りたいな、と思う方には、上記リンク先以外に以下のサイトがあります。
石けん学のすすめ
くまぐま☆なちゅ

出てくる単語が分からない場合は・・・
ネットなり本なりで調べてみましょー。

できる限り調べて書いたつもりですが、
私も化学はまったくチンプンカンプンな人なので、
記事内で間違っている部分があったらご指摘お願いします。