先日、羽村市にあるT保育園をK市議と一緒に訪問した。T保育園の園長は子どもたちのインクルーシブ教育を推進している。T保育園ではフィンランドの教育を取り入れ、教育の最終目標は「納税者の育成」だと力説する。困り感を持った子どもたちをできる限り、幼、小、中、高の普通教育の枠に取り込む必要があると熱く語ってくれた。そのために、例えば、みんなと一緒に学べない時に、ちょっと避難できるスペースを教室内や別室につくる。みんなと同じメニューで学ぶかどうかを、あらかじめ自分で決めさせて、不参加でも自分が計画した通りの行動ができたときには褒めて自己肯定感を高める。このように困り感のある子どもをすぐに一般的な教育の枠組から排除せずに、それぞれの校種や学校でできる、ちょっとした工夫が大切だと語っていた。

 この保育園のちょっとした工夫で頑張れた園児たちが、小学校で不適応を起こし、不登校になってしまうのが残念だと言っていた。幼、小、中、高の普通教育の枠組の幅を広げる一貫した「合理的配慮」の定着が求められている。

「うちの子には無理」と言う前に、何か工夫できるきことがあるのではないか、改めてそんなことを考えさせられた。