A先生降臨
授業がうまくいかず落ち込んでいたM先生からこんな相談を受けた。
「この学校では今までのやり方がまったく通用しなくてショックでした。そのことを英語の研究会で報告したら、研究会を主宰しているA先生がじゃあ俺が行ってやると聞かないんです。一緒に授業をやってもらってもいいですか」
そしてM先生とA先生のTTの授業が始まった。A先生は御年79歳(当時)。
大病から生還したばかりで、自宅から学校まで2時間かかる。
何回か授業をやった後のこと、A先生に向かって4階の窓から「くそじじい、来るな」と叫んだ生徒がいた。A先生はふらふらしながら4階まで上り、その生徒にお説教をした。すると生徒が「どうせオレはダメなんだ」と捨て台詞を吐くので、A先生は「ダメじゃない。いい生徒だから俺はここに来ているんだ」と叱ったそうだ。その後、A先生は血圧が上がって職員室で横になって休むことになった。
つづく