想定外の時代を生きる
元旦の能登半島の地震に改めて何が起こるかわからない、そんな想定外の出来事の怖さを実感した。でも冷静に世の中の動きを見てみるとその予兆や流れを予測しておかなければならないことも意外と多いのかもしれない。
労働人口の激減
驚くことに40年後には国を支える労働人口が今の半分になる。今でも労働者の不足は深刻だが、さらに危機的な状況が目の前に迫っている。AIの進歩で多くの職業が奪われるとの予測もあるが、その多くが高学歴の職種であり、高卒求人は増えることはあっても減ることはない。特に地元の中小企業は労働者の獲得が最重要課題となっている。
もはや大卒や専門学校卒が就職では有利にならない
高卒求人を多数採用している地元優良企業の社長が明言していた。
・大学や専門学校の卒業生は当たり外れが大きい。
・大卒や専門学校卒よりも高卒の方が使いやすくて伸びる。
では大卒と高卒の何が違うのか。「大卒や専門学校卒は、プライドだけは高いが働く覚悟がない」とその社長は断言する。ある企業の採用担当者も「大卒の採用面接で働く意欲が感じられない」と嘆いていた。
先日、あるジャーナリストの講演を聞いた。元新聞記者のジャーナリストは、この10年間の大学教育を調べて以下の結論を出していた。
・一般入試に比べ、指定校推薦やAOで入学した学生の中退率がはるかに高い。
・学力の乏し者が大学に入ることでゆがんだ劣等感とプライドが増幅される。
・多くの大学が営業に偏向して人を育てていない。
・大学では学生の社会性の欠如が大きな課題となっている。
ちなみにいわゆるFランク大学(偏差値35以下)の教授が嘆いていた。授業中におしゃべりやスマホが止まらない。卒論も書けないので授業料さえ納めれば卒論なしで卒業させる。高倍率の大企業への就職ははじめから諦めて非正規雇用に流れている。ジャーナリストの言葉通り、多くの大学が経営に偏向して人材を育てていない。
大学の最大の目標は大学の延命、これが今の日本の大学の現実である。