些細なつらぬき

 

  作家の幸田文が『台所のおと みそっかす』という本の中に「些細なつらぬき」という短文を書いている。

 身近な、ほんのちょっとしたことでいいんです。それを一生かけて守り続ける気になっていただきたいんです。

 

 では、幸田さんは何を貫いたのか。それは台所の布巾を真っ白にしておくこと。

これ一つを一生心掛けたおかげで、自分自身をよく理解できたと言っている。そして、困った時やあわてた時に、必ず布巾の白をたよりに、方向をとりもどしたと言っている。

 これも無駄ではないかも。