前回の続き。

何もなく、人っ子一人居ない
早朝の犬山遊園駅に降り立つワタクシ。
何やら駅の右手には大きい橋と
鉄橋があります。




鉄オタではないので
鉄橋には興味がないが、
ホテルを出る前に見た天気情報では
前日から朝にかけての集中豪雨の為
木曽川が危険水位に近づいていたので
様子を見ようと橋の方へ行ってみる。
すると、手前にこんな説明文が。




うーんと、ここには昔
『内田の渡し』があったと。
でも木曽川が暴れる度に川止めになるため
自動車道と鉄道の併用橋である
犬山橋を作ったと。
2000年に自動車用の橋が隣に出来て
犬山橋は鉄道専用橋となったと。
フムフム  (o・・o)


★併用時代の犬山橋(wikiより拝借)


★現在のツインブリッジ
右が旧犬山橋、左が車と歩行者用の橋


前日の集中豪雨で水かさが増した木曽川。
時々、折れた木も流れてきて危ない様相、
犬山城の崖下の小道は歩けるんだろうか?
若干心配になる。。。


★旧犬山橋の親柱

暗くて見えづらいけど親柱には
犬山橋って書いてある。
併用時代の写真にも
ちっこいオベリスクみたいに写ってますね。
いつも思うけど昔のこういう物って
デザインがテキス(ステキ©️つば九郎)だな。
いつから量産型の無味乾燥なつまらない
建造物だらけになってしまったんだろうか。




ダ~リンダ~リン♪
ステ~ン♪バイミ~( ^∀^)♪

つい口ずさみたくなる光景。
あ、これ線路に侵入した訳ではなく、
歩道が線路を横切っているのです。




橋の向こう側に鯨のような
島のような怪しい岩山がありますよ❗️
これ…確か城跡じゃなかったっけ?
(*゜Q゜*)?

そうです❗️
この時はうろ覚えだったので
『帰ってから調べればいいや~』
って思ってたけど、
やっぱりこの岩山の上には
かつて鵜沼城という山城がありました。

時は過ぎ、やがて山城跡に代議士である
三輪市太郎氏の別荘が建ちます。
その後、進駐軍の将校クラブに
なったりしつつ、
昭和の観光ブームの時に
料理旅館・城山荘となります。
城山荘は木造瓦葺きの立派な建物を含め
6棟の建物がありましたが
安全面では問題アリアリでした。

まず、山頂で逃げ場が無いにもかかわらず
安全な避難経路はありませんでした。
しかも1960年~1972年まで10回も
改善勧告を受けていたのにもかかわらず
自動火災報知器を設置しませんでした。
…なんかホテルニュージャパンを思い出す…。
結果、1972年にガスストーブの過熱で
城山荘は焼失してしまいます。
幸い、犠牲者も怪我人もいませんでした。
(消防士が爪を剥がしちゃっただけ)




山頂の旅館は火事で焼け落ちた後
立派な(?)廃墟として残り、
侵入者が後をたたなかった為
今では厳重にガードされ
廃墟マニアの猛者達も入れない状態
だそうです。。。
ここは山城というよりも
廃墟ホテルカテゴリーに入っていて
心霊スポットで有名らしいです。
Σ( ̄ロ ̄lll)

心霊騒ぎの原因はお決まりどーり
大袈裟に色々語られているそうですが
真相はこうです。

中日新聞によると、
1982年に城山荘のオーナーが
賃貸トラブルで殺人事件をおこしています。
オーナーが貸していた
スナック『城』の家賃値上げと
駐車場使用でモメていて
ついに店のママと夫を刃渡り25cmの包丁で
切りつけてしまいます。
ママは頭と胸から血を流しながらも
助けを求めて近くのラーメン屋へ。
旦那さんはスナック前の駐車場で
うつ伏せで倒れている所を
駆け付けた警察官により発見されています。
城山荘オーナーは逮捕されましたが
ママは死亡、夫は全治1ヶ月の重症でした。

ここで驚いたのはオーナーの言動です。
凶器の包丁は
旅館の売店で売っている包丁を使った。
と言っています。
ネットで調べるとほとんどが
『城山荘は火事で焼けて廃業』
と出てきます。
実はまだ営業していたのか?
新聞には
スナック『城』の家主で
城山荘の経営者76歳
と書いてあり、
城山荘はライン下り乗り場に近いので
シーズン中は観光客で賑わっている
とも書いてあります。

警察の発表でもオーナーは
旅館事務所
から出てきた所を逮捕されています。
旅館事務所?
やっぱり継続してたのかー。
建て直したんですね。

逮捕後、城山荘は荒れ果て廃墟化。
元山城だし旅館は焼け落ちたし
こういう背景の中で色々尾ヒレが付いて
幽霊話が一人歩きしちゃったのかも
しれませんね………知らんけど。

建物は全て撤去されて今は何もないけど、
以前は崖下に岩をくりぬいて作った
エレベーターがあり
山頂まで行く事ができました。
この岩山の裏側には今でも
エレベーターへ続いていると言われている
小さい穴が岩肌に開いていて
目視できるようです。
どなたかがだいぶ前に書いていたブログで
崖の下の方にコンクリートでできた
白い展望テラスが良い感じに朽ちつつ
写っていました。
多分これじゃないかな~。(左の円)




右丸も似たような感じだけど
全体的にギザギザしているのに対し
左は白い部分が直線で人工的。
この日はかなり水位が上がっていて
距離感が違うんだけど多分左の白いのが
展望テラスだと思う事にする(笑)

観光地なので色々資料がありそうなのに
何故か城山荘の正面写真はおろか
パンフレットも出てきません。
ヘッポコな私が唯一見つけられたのが
吉田初三郎という鳥瞰図絵師による
犬山の絵です。




この本の表紙が犬山の絵です。
下に城山荘が書かれています。
拡大すると。。。




ちょっとボヤけてしまってますが
岩山の様子がわかりますね♪
私が撮った写真の裏側になります。
なんと!人工滝もあります♪
見たかったな~。
山を突っ切るトンネルもありますね。
これが展望テラスまで続いているのかな?
こうなると岩山をくりぬいた
エレベーター写真が見たいわ~。
トンネルの前は駐車場ですよね。
家のようなものも見えます、
もしかしたら、例のスナックを含め
この辺りを店舗や駐車場として
貸していたのかもしれませんね~。
………知らんけど(パート2)。


★ツインブリッジ(犬山橋)と鵜沼城跡


鵜沼城より廃墟物語の方が興味深く
長く書いてしまった(笑)
次回は鵜沼城に話を戻します~。