今回の都知事選、立憲民主党が一丸となって応援した蓮舫さんの落選は本当に残念でした。子育て支援で歓心を買う戦略の現職に比べ、蓮舫候補の、働く世代全体の待遇アップや非正規社員の正社員化を促進する政策は説得力があった。また、テレビで視聴した年配者からも「蓮舫さんは落ち着いて、穏やかな話し方をするようになった」との感想が出ていたし、街頭演説ではいつもの肩がびしっとしたジャケットではなくやわらかものの服装が多く、楽そうだが襟元や袖にデザインがあってラフには見えず、丈感も絶妙で、働く女性には大いに参考になった。佳子内親王ではないが、いくつかはブランドを知りたいくらい。

*ジャケットなしでもきちんと見えるトップス。いいなと思った(ARAB NEWSより)

しかし、「蓮舫」で画像検索してみると圧倒的に白のテーラードジャケット、黒いインナー、ハイヒールの画像、マスコミもしばしば昔の写真を使う。勝負スーツの強いイメージを払拭できなかったのは気の毒だ。実際に演説を見た人は大いに評価していたのに。

 

私たち小物の政治家は、常に同じ髪型、同じ色の服を身に着けて本人と認識され、憶えてもらうようにとしばしばいわれる。しかし有名人なら違う服装でも認識されるし、それが新鮮なイメージを生む利点もあるはず。

あまりにも長い時間同じ服装や髪型だと、逆に年齢が目立ったり見飽きられることもあるだろう。

 

雅子妃が皇后になられたとき、皇太子妃になった時代の写真が多く特集され、一時「昔のようにワンレンボブヘアで、原色の服を着てほしい」という(多分当時を知る人の)コメントがついていたが、間もなく見なくなった。自分に置き換えてみれば、60歳になって30歳の時と同じ髪型や服装には無理があるだろうとわかる。

今回 石丸伸二候補のパープルカラーは目立ったが、あれも20年続けて60代であの色を身に着けていたらちょっと変なおじさんに見えてしまいそうだ。

 

いつでも自分だと認識され、それでいて年齢やなりたいイメージに応じた装い、髪型に変化させていくのは難しい。

ふと思ったが、松田聖子などぶりっ子ファッションから成熟した女性にうまくイメチェンして、いつまでも古錆びない感じがするが、どうでしょう。

 

*朝ドラでいつもスーツ姿の寅子(判事)が、出勤前に娘とラジオ体操する場面。スタイリスト、蓮舫さんのトップスを参考にしていないかと勝手に思いました