まだ先の話ですが、世田谷区の公立中で、屋内プールにする構想があるそうだ(未定)。
理由は、夏の屋外での水泳授業が暑すぎる。日焼けを気にする子がいる。水着姿を見られるのが嫌だ・・・などあり、もし屋内で温水プールにでもすれば、スイミングスクールのように水泳授業が夏に限らずカリキュラムを組めるし、近隣の小学校に貸したり、今までの概念とは違う水泳授業が出来るかもしれない。
しかし、理由のうちちょっと引っかかったのは「日焼けが嫌だ」「水着を見られるのが嫌だ」。先ごろ、高校野球で慶應の選手が日焼け止めを愛用し「美白球児」と話題になった。スポーツ刈りに日焼け、笑うと白い歯がこぼれる高校球児が好きだった自分は軽いショックを受けたものです。私たちの子どもの頃は、夏の行事“くろんぼ大会”(死語)で日焼け度合いを競ったものだが(当然、地黒の子が有利)、皮膚のために良くないことはさておき、昔より「肌が黒いこと」への嫌悪が増しているのではないか、しかも男子まで。
「水着を見られるのが嫌だ」も、盗撮などのリスクを避けたいのはわかる。が、スクール水着になると、ふだん衣服ではあった格差がなくなり(経済的格差というより、親の好みで着飾っている子はいた)、地味~な子が意外と体格良かったりという発見もあった。いそくみは痩せっぽちだったので、小4くらいで胸が大きくなり始めた友達が羨ましかったなあ。
日本の中学高校では、最近短パンに長袖のスクール水着が取り入れられているところもあるようだが、明治時代の「しまうま」水着を思い出す。
もう15年ほど前だが、ハワイ旅行した時、欧米女性は高齢でもビキニを着るんだと驚いた。日本人は、ビキニはグラビアアイドルみたいなスタイルのよい若い娘だけが着るものと思っていないだろうか?しわしわのおばあちゃんが、ビキニにサングラスで、お腹の出たおじいちゃんと海辺にいるのは微笑ましくて良かった。家族そろってラッシュガードを着ている日本人は(ハワイに来るな)って思えましたよ。
私も70代になってもそこそこ鍛えて、ハワイでビキニを着よう~その前に円安をなんとかしてくれ。
暑い夏、日焼け対策は必要だが、それ以外の偏見が育っている気がします。そのうち荻原守衛の裸婦像やダビデ像も美術の教科書から消えるのかな・・・