大晦日番外編。
今年も高校・大学の同期女子三人で忘年会を挙行してきました。
昨年の神楽坂の隠れ家フレンチでは、私がGoogle Mapに翻弄され大遅刻したので、今年は私が選びました。三軒茶屋の和食「ととし」ですっぽん鍋をいただく。翌朝の肌の張りが変わるというすっぽん、食のストライクゾーンさえ広ければ、これほど女子同期会に相応しいメニューはございません。
5年ほど前に、新宿の和食店ですっぽん鍋にしたのだが、「ととし」ではその半額くらいのお値段で肝の刺身、生血(たぶんカンパリで割ってあり飲みやすい)、揚げ物、鍋とフルコースで出てきました。三茶最高!
三人とも大手企業の総合職で入ったが、新聞社と化粧品メーカーの二人は転職することなく管理職まで昇りつめた。私たちの世代は転職しないが勝ちだったのよ。ただ私以外の二人は大病を経験している。いろいろあっても、年末に美味しいものを食べながら報告会できれば今年もなんとかなったな、と思えます。
食事が終わって、せっかくなので世田谷の夜景一望、キャロットタワー26Fの展望ラウンジに案内する。年末の22時過ぎ、冬の夜景はひときわきれいです。
自分たちが喋れば声が響いてしまいそうな、暗いラウンジの中に、目が慣れてくると一人で座っている若者が何人か見える。夜景を見ているというより、ただ休んでいるような。膝をかかえてうずくまっている若い男性がいる。どう見ても中高生くらいの女子もいる。景色に背を向け、私たちが目の前を通ってもほとんど反応がない。
(ここ、もしかして行き場のない若者が来ている?)
ラウンジは23時まで開いており、窓が開かないので暖かい。トイレもある。
階下に降りてから「あの子未成年だったよね?声かけてこようかな」と言ったら、仲間にやんわり制された。何か誤解だったら嫌な思いをするだろうから、と。問題があれば警備員が対処するわよ…(ペッパー警部か)
二人は新宿区と中央区在住、世田谷より都会人である。世田谷では「もしかして痴漢に遭ってる?」「もしかして家出少女?」と思ったら、間違ってもいいから声かける(と思う)。大手企業と地方議員の生業の違いかもしれないが。
深夜の展望ラウンジで何が起こっているか。警備員は異変に気づいても、それを社会問題として解決することはしない。これも来年の課題の一つとなりそうです。