ふだんのバッグは実用性重視、気に入れば仕事用など毎日使い続ける。それとは真反対の、装飾的なパーティバッグも好きだと最近気づきました。海外ドラマ「名探偵ポアロ」など見ていると、女性のバッグは本当に小さい。お金を持っていないわけではなく、チップにはコインを、賄賂には丸めた札を、小さくしゃらしゃらしたバッグから取り出して渡しています。

今回ヴィンテージサイトのネットで見つけて手に入れてしまったのは、アール・デコ風デザインのメタルメッシュバッグ。本物のアールデコ時代(1920-30年代)のメタルバッグも市場に出ているが、傷みもあり実用になりづらい。これは70-80年代、メタルメッシュが流行った頃のではないかと思う。

たまたま伯母から未使用品をもらったジュエリー入れ(右上)と似てるなと思ったら同じRoyalという日本ブランドでした。ジュエリー入れに2400円の値札が付いているから、バッグも元は高価だったに違いない。70年代のエルメスのバッグは元の2倍、100-150万円で流通しているのに、このような細工に凝ったパーティバッグは、職人さんに申し訳ないくらいお安くなっている。なぜか・・・

私たちが卒業旅行をした昭和の終盤には、『地球の歩き方』に「海外旅行の時は外歩きとは別に、ディナー用にワンピースドレスやパンプス、小さなハンドバッグなど持参するよう」書いてあった。ディナーのときは正装しましょうという習慣が今どれだけ残っているか。

もう1つにはスマートフォンの登場だろう。今どきパーティ会場ではスマートフォン撮影が必須、クロークで貴重品は預かってくれないので、スマホやお財布が入らないバッグは。

淘汰されていったのです。

 

しかし、パーティ会場でも観劇でもお化粧室でもA4の入るトートバッグを持ち歩くのは粋じゃない。英国王室のように“小さい装飾的なバッグだけ持ち歩く”場面を作ろうと画策中です。

 

あるいはホテルのクローク、コインロッカーを配備して!

 

「ウチにもあるわよ、ハンカチと口紅しか入らないパーティバッグ」と母が写真を送ってきた。

 

↓これはロベルタですな。